EC-CUBEは「業務適応型コマース基盤」へ。詳しくみる

ネットショップ開業ガイド|7つの手順・費用相場・必要な手続きをわかりやすく解説

#開業準備

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今や私たちの生活に欠かせないものとなったインターネット通販。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、2024年のBtoC-EC市場規模は26.1兆円に達しており、Amazonや楽天のような巨大マーケットから個人出店まで数えきれないほどのECサイトが存在し、今もなお新たなショップが増え続けています。
当社のもとにも、ネットショップ開業に関するご相談やお問い合わせを毎日のように頂きますが、その中で特に多くの相談者様から聞かれるのは、

「ネットショップを始めてみたい。でも、何から手をつければ良いか分からない…」
「いろんなサービスがあるけど、どれを選べば良いの?」
「失敗のリスクをなるべく避けたい。成功のために必要なことは?」

といったお悩みです。その気持ちはとてもよく分かります。

そんな方々のために、本記事ではネットショップ開業に関する基礎知識から、開業までの具体的な手順や成功のポイントなどを詳しく解説。さらに、顧客に選ばれるショップに欠かせない「独自性」の高いECサイト構築を実現できるオープンソースECパッケージ「EC-CUBE」についてもご紹介しています。
最後までご覧いただけば、あなたの理想のネットショップ開業への道筋が明確になるでしょう。

ネットショップ開業の前に知っておくべきこと

ネットショップの開業にあたって最初に悩むのが「どのECプラットフォームを使えばいいのか」という問題です。販売する商品や価格、サイトデザインなどに目が向きがちですが、実はこのプラットフォーム選びこそが、その後の運営のしやすさやショップの成長スピードを大きく左右します。
特に初めてネットショップに挑戦する方は、最初から特定のサービスに決めてしまうのではなく、「どんな種類があり、それぞれどんな特徴があるのか」を正しく理解してから選びましょう。

一口にネットショップと言っても、その形は様々です。後ほど詳しく解説しますが、代表的なものとして、モール型、ASP型、オープンソース型などがあります。
これらは、サービスの提供形態(レンタルか自社構築か)やカスタマイズの自由度、開業後の運営のしやすさなどの点で大きく性格が異なります。どれが良い・悪いという話ではなく、それぞれ異なる考え方や前提のもとで作られているものです。
また、ECサイトの完成後にプラットフォームを乗り換えるのは簡単ではありません。

初期費用の安さだけで判断するのではなく、将来的にどのくらい商品点数を増やしたいのか、海外販売は考えているのか、実店舗や基幹システムとの連携を視野に入れているのか、といった中長期的な展望も踏まえて検討する必要があります。そうすれば、自分に合うものと合わないものを冷静に判断でき、流行や知名度だけに左右されず納得感を持って選択できます。
これからご紹介する各プラットフォームの特徴を理解し、ビジネスモデルや将来の展望と照らし合わせて考えることが、遠回りに見えて、実は最も確実な成功への第一歩となるのです。

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主要なECプラットフォームの種類と特徴

ECプラットフォームの種類や仕組みは様々で、それぞれ得意分野や向いているビジネスモデルが異なります。
ここでは代表的なECプラットフォームを「モール型EC」「ASP/SaaS型EC」「オープンソース/パッケージ型EC」の3つに分類し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。これらを把握した上で、自社にとってどの選択肢が現実的なのかを考えましょう。

モール型EC

モール型EC(ECモール)とは、複数の企業・店舗のネットショップや商品が集まって構成される形式のECプラットフォームです。実店舗でいえば、大型ショッピングモールに多くの専門店が入っているイメージに近いでしょう。

モール型ECには大きく分けて2つのタイプがあります。

テナント型 マーケットプレイス型
1つのモール内に複数のネットショップが出店する。
「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」など。
事業者が商品を出品する。
「Amazonマーケットプレイス」など。

いずれも運営者が決めた共通の仕組みやルールのもとで販売するため、「自分でECサイトを一から作る」というよりは「既に人が集まっている市場に参加する」という位置づけになります。

モール型ECの最大のメリットは、何と言ってもその高い集客力。特に楽天市場やAmazonのような巨大モールは日常的な利用者も多く、開店直後でもアクセスが見込めます。
また、決済や物流、カスタマーサポートなどの仕組みが整っているため、EC運営の経験が少ない初心者でも比較的スムーズに販売を始められます。自社でシステムを構築する必要がなく、初期投資を抑えやすい点も魅力の一つです。

一方で、モール型ECは販売手数料や広告費などのコストがかかりやすく、売上がある程度伸びると利益が残りにくい傾向があります。また競合店と比較されやすく価格競争に陥りがちです。
さらにショップページのデザインや販促表現には制限があり、独自の世界観やブランドイメージを打ち出したい商材は不向きです。顧客情報も基本的にモール側が管理するため、自社の資産として蓄積・活用しにくい点も長期的な視点ではデメリットとなります。

モール型ECについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ASP/SaaS型EC

ASP/SaaS型ECとは、クラウド上で提供されるレンタル型のECプラットフォームです。
利用者はサーバーの用意やソフトウェアのインストールを行う必要がないため短期間でネットショップを開設できるのが特徴で、近年はネットショップ開業の「定番」として広く利用されています。

この形式の大きなメリットは、低コストかつスピーディーにスタートできる点です。初期費用や月額費用が分かりやすく、システムの運用保守やセキュリティ対応はプラットフォーム側が対応してくれるため、オーナーは商品企画や販促といった本来注力すべき業務に集中できます。管理画面は直感的で操作しやすいものが多く、EC開業の経験がない方でもすぐ扱えるでしょう。

一方でデメリットもあります。ASP/SaaSは基本的に、あらかじめ用意された機能や仕様の範囲内で運営する必要があるため、独自の販売フローや細かな業務要件の反映が難しい傾向があります。「自分たちのやりたいことに合わせてECサイトを作る」のでなく「プラットフォームの仕様にビジネスを合わせる」形になりがちです。
「Shopify」などの高機能SaaSではアプリやオプションで補える場合もありますが、独自性の高いECサイトの構築や、将来的に運営が複雑化する場合にはあまり向いていないといえます。
その他、モール型と同様に顧客データ・購買履歴などのデータが手元に残らない、海外発のASPだと日本ならではの商習慣や業務フローに対応していない場合が多いといった問題もあります。

このようにASP/SaaS型ECは手軽さとスピード感が魅力ですが、制約も多いため、「安くて簡単そうだから」という理由だけで選ばず、自身のビジネスモデルとの相性を冷静に見極めましょう。

ASP/SaaS型ECについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

オープンソース/パッケージ型EC

「オープンソース」とは、ソフトウェアの設計図にあたる「ソースコード」が一般に公開されている仕組みのことです。中でもECサイト構築に特化したものを「オープンソースEC」と呼ばれます。
また「パッケージ型EC」とは、ECサイト運営に必要な機能をひとまとめにしたソフトウェアやシステムのことです。
両者は、ネットショップを構成するソースコードやシステム一式を「自社で保有・管理しながら構築する」という点で共通しており、ASP/SaaSのようにプラットフォームを借りて使うのとは異なります。

このタイプの最大のメリットは、カスタマイズ性が非常に高い点です。サイトデザインはもちろん購入の流れや管理画面の使い勝手まで、自社のビジネスモデルやブランド戦略に合わせて細かく作り込めます。定期購入やBtoB取引、複雑な価格設定など、低価格ASPでは対応できない機能も実装しやすく、基幹システムや在庫管理・会計システム、外部システムとの連携にも柔軟に対応できる点は大きな強みです。

特に「EC-CUBE」のようなオープンソースECでは、システムの改修やアップデートを特定ベンダーに依存する「ベンダーロックイン」も回避できます。システムの主導権を自社で持てるので、将来にわたり機能拡張や改修の自由度が保たれる上、ソースコードは自社の資産として蓄積されるため、他社との差別化や競争力の源泉となっていくでしょう。

一方でオープンソースやECパッケージは、導入や運用にあたって一定の専門知識が必要です。実際には開発会社や制作会社と連携して進めることになりますが、その際も要件定義や進行管理にはある程度の理解が求められます。また、初期構築費用はASP/SaaS型に比べて高く、サーバー管理やセキュリティ対応、アップデートなどの運用保守にも手間とコストがかかります。

このように、オープンソースは決して手軽な選択肢ではありませんが、「中長期的にEC事業を育てていきたい」「自社ならではの価値をECで表現したい」という事業者にはぴったりのECプラットフォームだと言えるでしょう。

パッケージ型ECについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ネットショップ開業にかかる費用相場

ネットショップを開業するにあたり、最も気になるのが「いくらかかるのか」ではないでしょうか。
費用は大きく分けて「初期費用」「月額費用」「販売手数料・決済手数料」の3つがあり、選ぶプラットフォームの形式によって相場が大きく異なります。以下に、一般的な相場レンジをまとめました。

プラットフォームの形式 初期費用の相場 月額費用の相場 販売・決済手数料の相場
モール型(Amazon、楽天など) 0円〜数十万円 0円〜5万円 8%〜15%程度
ASP/SaaS型(BASE、Shopifyなど) 0円〜数万円 0円〜数万円 3%〜7%程度
オープンソース/パッケージ型(EC-CUBEなど) 数十万円〜数百万円以上 サーバー代・保守費(数万円〜) 3%〜5%程度(決済手数料のみ)

初期費用を抑えたい場合はモール型やASP型が適していますが、売上が伸びるほど手数料負担が重くなる点には注意が必要です。

主要ネットショップ開業サービス比較

ここでは、代表的なネットショップ開業サービスの特徴を比較表にまとめました。料金や仕様は時期やプランによって変わるため、実際の導入時は各社公式サイトの最新情報をご確認ください。

サービス名 形式 初期費用 月額費用 カスタマイズ性 データ資産性 向いている人
BASE ASP(無料プランあり) 0円 0円(決済手数料・サービス利用料が別途必要) 低 低 費用をかけずに副業やお試しで始めたい人
STORES ASP(無料プランあり) 0円 0円(決済手数料・サービス利用料が別途必要) 低 低 手軽にネットショップを開設したい個人・小規模事業者
カラーミーショップ ASP(有料) 3,300円〜 4,950円〜 中 低 豊富な機能を使って本格的に販売を始めたい人
Shopify SaaS(有料) 0円〜(テーマ・アプリ利用で別途費用が発生する場合あり) 約5,000円〜 中 低 越境EC(海外販売)も視野に入れている人
楽天市場 モール型 数万円〜(プランによる) 月額固定費+システム利用料+販売手数料など 低 低 圧倒的な集客力を活かして早く売上を作りたい人
Amazon モール型 0円 4,900円(大口出品、別途手数料あり) 低 低 FBA(物流代行)を利用して発送の手間を省きたい人
EC-CUBE オープンソース 数十万円〜数百万円以上(規模・要件次第 ※無償版DLは0円) サーバー・保守・改修費 極めて高 高 事業として長期に育て、サイトを自社の資産にしたい人

副業やお試しで最速で始めたいなら、BASEやSTORESといった無料ASPが適しています。一方で、ブランドの世界観を細部まで表現し、顧客データを自社に蓄積しながら中長期的に事業を成長させたい場合は、EC-CUBEのようなオープンソースが有力な選択肢となります。

次章では、こうした初期費用の違いだけでなく、実際の長期的なコスト構造を当社の例で検証します。

ASPは本当に「コスパが良い」のか?オープンソースとの長期比較

上にも書いたように、数あるECプラットフォームの中でASP/SaaSが選ばれやすい最も大きな理由は「コスト面」です。実際、ほとんどのASPは「初期費用無料・月額費用無料」など費用面での始めやすさをアピールしています。
では本当に、コスパ重視ならASP/SaaS一択と言えるのでしょうか?当社が開発・提供するオープンソースEC「EC-CUBE」との比較で検証してみましょう。

ASP/SaaSは導入時の初期費用を無料または非常に低価格とする一方、ECでの売上に連動して「販売手数料」が発生するビジネスモデルとなっています。つまりネットショップが成長する(売上規模が大きくなる)ほど手数料負担が大きくなる仕組みです。
これに対してオープンソースECは、サーバー手配、サイト構築などにかかる初期費用は高額ですが、販売手数料は発生しません(クレジットカード等の決済手数料は必要)。そのため売上が伸びるほど初期コストの回収は早くなります。

次のグラフは、初期費用0円のASP/SaaSと、初期費用300万円のEC-CUBEのコスト構造を簡略化したものです。横軸がEC開業後の経過月、縦軸がコストの累計になります。

ASP/SaaSとEC-CUBEのコスト比較図

ご覧のように、このケースでは約27か月後にASP/SaaS型ECの累積コスト(約1,300万円)がEC-CUBEを上回っており(損益分岐点)、その後は運営期間が長くなるほど両者のコスト差は広がっていきます。

通常、ASP/SaaS型ネットショップでは月商が1,000万円を超えてくると、手数料だけで年間数百万円のコストになります。仮にオープンソースECで初期構築に300万円~500万円かけたとしても、数年間のトータルで見ればコストはASP/SaaSよりも抑えられるというわけです。
こうした長期的な視点で考えれば、費用面においてもオープンソースは非常に有力な選択肢となりうることが分かります。

ネットショップ開業の7つのステップ

ネットショップの開業は、実店舗と違い、思い立ったらすぐ始められる手軽さも魅力の一つ。とはいえ準備・計画不足のまま勢いで進めてしまうと、結局出店したものの思ったように物が売れず、費用や労力の負担ばかりが増えてしまいます。大切なのは開業までの正しい手順を知り、実践することです。
ここでは、ECサイト運営の基本的な考え方を踏まえながら、開業までの流れを7つのステップに分けて解説いたします。

ステップ1:商品とショップコンセプトの決定

最初に「何を・誰に・どのように売るのか」を決めましょう。
これはネット通販でもリアル店舗でも同じですが、単に商品を並べるだけでなく、ターゲットとなる顧客像や、競合との差別化ポイントを最初に明確にするのが重要です。価格重視か、品質やストーリーを重視するのか、といったポジショニングによってその後のサイト設計や集客方法も大きく変わります。
また仕入れ商品を扱う場合は、安定供給できるか、利益率が確保できるかも重要なポイントです。さらに販売に許可や資格が必要な商品(医薬品・食品など)や販売自体が禁止されている商品もあるため、必ず事前にチェックしておきましょう。

ステップ2:事業計画と法的・実務面の準備

次に、ネットショップの事業計画を立てます。
「事業計画」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、ここでは金融機関に提出するような精緻なものは不要です。最低限、以下のポイントを整理しておきましょう。

  • 事業目的:ネットショップを通じて実現したいゴール
  • 収支計画:売上目標と必要コストを踏まえた収支の見込み
  • 販売戦略:集客方法や価格帯、競合との差別化ポイント
  • 運用体制:商品登録、受注対応、在庫管理などを誰がどう行うか
  • 配送方法:自社発送か外部サービス利用か、送料設定、配送スピードなど
  • 決済方法:クレジットカード、オンライン決済、後払いなど

あわせて、開業に必要な法的・実務面の準備を進めます。
個人事業なら開業届の提出、法人の場合は法人設立手続きが必要です。また、扱う商材によっては古物商許可や食品衛生法関連の許可など、各種許認可が求められるケースもあります。
ECサイトには不可欠な「特定商取引法に基づく表記」や、個人情報保護方針(プライバシーポリシー)の作成も必須です。これらは購入者に安心して利用してもらうための大切な情報でもあります。

ステップ3:ECプラットフォームの選定

ネットショップを構築するプラットフォームを選びます。
詳細は前章の通りですが、ECプラットフォームにはモール型、ASP/SaaS型、オープンソース/パッケージ型といった種類があり、それぞれ向き不向きがあります。スタートアップに極力手間や費用をかけたくない場合はASP/SaaS型が最有力になりますが、手軽さだけで決めるのではなく、このECビジネスをどう育てたいのかという視点も踏まえて、最適なプラットフォームを検討しましょう。
特にビジネスの独自性や将来的な成長を重視する場合は、カスタマイズ性に優れたオープンソース型EC「EC-CUBE」は有力な選択肢の一つです。

ステップ4:ネットショップサイトの構築・デザイン

プラットフォームが決まったら、ネットショップの構築とデザインを行います。
サイトデザインで特に重要なのがUI/UX、つまり「使いやすさ」「分かりやすさ」です。購入までの導線がややこしい、商品情報や送料等のルールが分かりにくいなどの理由でそのサイトから買うのをやめてしまった、といった経験は皆様も一度はあるのではないでしょうか。

また、デザインは単なる見た目ではなく、ブランドイメージを伝える重要な要素でもあります。商品構成や価格帯、ターゲットに合わせて、レイアウトや色使い・フォント、写真の雰囲気などを決定しましょう。さらに現在はスマートフォンからのアクセスが大半を占めるため、スマホ対応(レスポンシブデザイン)は必須条件です。

ステップ5:商品登録とテスト運用

サイト構築が完了したら商品データを登録します。
ここで最も大切なのが商品写真です。写真の良し悪しは購入判断に直結するため、商品の魅力や利用シーン、サイズ感が伝わる高品質な商品写真を載せましょう。
商品説明文も単なるスペックの羅列ではなく、「その商品がどんな課題を解決してくれるのか」「どんな人に向いているのか」を意識して、分かりやすい文章を作成してください。

全ての商品登録を終えたら、サイト公開前のテスト運用を行います。
商品検索やカート投入、決済や配送フローなどが問題なく機能するかを必ず確認してください。またPC・スマホ両方でサイト表示の不具合がないかもチェックします。この工程をおろそかにすると公開後の大きなトラブルにつながります。

ステップ6:ネットショップの公開・集客

テスト運用でも問題がなければ、晴れてネットショップ公開となります。

次はもちろん集客ですが、既に客層ができているモール型ECは別として、自前のネットショップだとサイトを公開しただけでは人は集まりません。適切な集客施策を行いアクセスアップを目指しましょう。
昨今は検索エンジンからの流入を狙うSEO対策や多種多様なWeb広告、SNSを活用した情報発信など、複数の手法を組み合わせる必要があります。
また、ブログやコラムなどを活用したコンテンツマーケティング、メルマガ配信、CRMを活用した顧客フォローもリピーター獲得には効果的です。短期的な売上を目指すだけでなく、顧客への有益情報の発信によって長期的な信頼関係を作れれば言うことはありません。

ステップ7:運用・分析・改善

ECサイトは公開して終わりではなく、継続的に運用・改善を行う必要があります。Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを活用し、サイト訪問数や購買率、離脱ポイントを定期的に分析しましょう。その結果をもとに、商品ページの改善や導線の見直し、広告・集客施策の調整を行います。
重要なのは、「仮説→実行→検証→改善」というPDCAサイクルを回し続けることです。簡単ではありませんが、地道な改善の積み重ねこそが、EC事業を成功に導く最大の要因と言えるでしょう。

ECサイトの運営業務に関しては、こちらのコラムにも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

開業に必要な手続き・許認可と商品の仕入れ方法

ステップ2で触れた法的準備や商品の仕入れについて、ここで詳しく解説します。ネットショップをスムーズに運営するためには、事前の手続きや仕入れルートの確保が欠かせません。

開業届と確定申告の基礎

個人でネットショップを始める際は、開業後に「開業届」を税務署へ提出します。手続き自体は無料で、書類は国税庁のホームページから入手できます。
ネットショップの利益については、副業の場合は給与以外の所得が一定額を超えると、専業の場合は所得が基礎控除額を超えると確定申告が必要です。
あわせて「青色申告承認申請書」も提出しておくと、税金面で有利になるため、開業時にまとめて準備しておくとよいでしょう。

商材別の必要許認可

販売する商材によっては、法令に基づく許可や届出が必要です。たとえば、食品は保健所への営業許可・営業届出、中古品は古物商許可、化粧品や医薬品は薬機法に基づく規制の確認が必要になります。取り扱う商品や販売方法によって要件が異なるため、開業前に必ず確認しておきましょう。

  • 食品の販売:
    食品の種類や販売方法によって、保健所への営業許可または営業届出が必要です。あわせて、施設や営業内容に応じて食品衛生責任者の設置が求められる場合があります。
  • 中古品の販売:
    中古品を買い取って販売する場合は、管轄の警察署で古物商許可の取得が必要です。古着、中古本、中古家電などを取り扱う場合が該当します。
  • 化粧品・医薬品の販売:
    化粧品や医薬品は薬機法の対象で、販売形態によっては許可や届出が必要です。たとえば、自社で製造・輸入して販売する場合は厳格な規制がありますが、国内で正規流通している完成品を仕入れてそのまま販売するだけであれば、一般に製造販売業許可までは不要です。

商品の仕入れ方法4パターン

売る商品が決まっていない、または安定して商品を確保したい場合、主に以下の4つの仕入れ方法があります。

  1. 卸サイト・問屋からの仕入れ:
    「NETSEA」や「スーパーデリバリー」などのBtoB向け卸売りサイトを利用すれば、個人からでも幅広いジャンルの商品をネット上で簡単に仕入れることができます。
  2. ドロップシッピング:
    顧客から注文が入った後、メーカーや卸業者が直接顧客へ商品を発送する仕組みです。在庫を抱えるリスクがなく、梱包・発送の手間も省けるため、初心者でも始めやすいのが特徴です。
  3. OEM(製造受託):
    自社のブランド名で、工場やメーカーにオリジナル商品の製造を委託する方法です。他店との差別化がしやすく、ブランド価値を高めやすいですが、一定のロット数(最小注文数量)が求められることが多いです。
  4. ハンドメイド(手作り):
    自分で作ったアクセサリーや雑貨などを販売します。仕入れコストは材料費のみで利益率が高く、唯一無二の商品を提供できるのが強みです。

ネットショップ開業を成功させるためのヒントと注意点

ネットショップは比較的低コストで始められる一方、競争も激しく、成功するためには商品力や価格だけでなく、集客の考え方、運営体制の整え方、そして変化への対応力まで、押さえるべきポイントは多岐にわたります。
ここでは、これからネットショップを立ち上げる方や、すでに運営しているものの伸び悩みを感じている方に向けて、長く安定した成長を目指すために意識したいヒントと注意点を整理します。

① 長期的な視点での事業戦略

ネットショップは、継続的な集客と顧客との関係構築によって安定した事業へと成長できます。そのためには、短期的な売上に一喜一憂せず数年単位での事業戦略を描くという視点が不可欠です。

例えば、Web広告やSNS、SEO、コンテンツマーケティングといった集客施策は、それぞれ効果が出るまでの時間軸やコスト構造が異なります。個々の特性を理解した上で、短期~長期の集客戦略を組み合わせて段階的に取り組む必要があり、場当たり的にやっていると途中で頓挫しかねません。
また新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客との継続的な接点づくりも非常に重要です。CRMを活用した顧客管理やリピート施策を通じて購入体験の質を高め、広告等の集客に過度に依存しない収益構造を築くのが理想です。

さらに見落としがちですが、ECサイトの「セキュリティ対策」も、長期運営に欠かせない顧客の信頼を築くための大きな要素となります。情報漏洩や不正アクセスはショップのブランド価値そのものを大きく損なうもの。コスト面との相談にはなりますが、できれば開業初期からしっかり対応したいところです。
セキュリティ対策についてはこちらの記事にも詳しいので、関心のある方はぜひご覧ください。

② 専門家(開発会社など)との連携

ネットショップ運営を行う企業には、デザイン・システム・マーケティング・法令対応など、幅広い専門知識が求められます。その全てを自社だけで完結させようとすると判断の遅れや品質のばらつきが生じ、結果として成長を妨げる可能性が大きいです。そもそも各方面に長けた人材を社内に抱えられるような企業はそう多くないでしょう。
成功のためには内製化にこだわらず、信頼できる開発会社やパートナーとの連携を積極的に進めるのをおすすめします。

ただサイトを作るだけの関係でなく、事業内容や将来の展望を理解した上で適切な技術選定や改善提案、リスクの指摘を行ってくれる存在は、企業に大きな価値をもたらしてくれます。長期的に伴走できる専門家との関係構築は、ECの成功確率を大きく左右するといえるでしょう。
そのような理想のパートナーが簡単に見つかるものではありませんが、実績や提案力を見極めながら、自社の事業に本気で向き合ってくれる相手を見つけたいものです。
こちらの記事では、制作パートナーの選び方やおすすめの開発会社をご紹介していますのであわせてご覧ください。

③ 最新のECトレンドへの対応

EC業界は変化のスピードが速く、数年前の常識が今では通用しない、といったことも珍しくありません。その中で成功を収めるためには、何はなくともアンテナを高くして現今のECトレンドを把握し、その対応に努める必要があります。

例えば、近年注目されている「D2C(Direct to Consumer)」は自社ECから仲介業者を介さず消費者に直接販売するビジネスモデルですが、これは顧客との直接的な関係構築を可能にし、ブランド価値の提供や顧客の声を活かした商品開発ができるというメリットがあります。
D2Cについてより詳しく知りたい方はぜひこちらの記事をご覧ください。

また、オンラインとオフラインを分断せず顧客体験全体を最適化するOMO(Online Merges with Offline)は、実店舗やイベント、SNSなど、複数の接点を連動させることで購買体験に一貫性と深みが生まれます。
さらに、AIを活用したレコメンドや需要予測、カスタマーサポートの自動化などは、運営効率の向上だけでなく顧客満足度の向上にも直結します。

こうしたトレンドに柔軟に対応できるかどうかは、将来的な競争力に大きな差を生みます。全てを一度に取り入れるのは難しいかもしれませんが、ネットショップ運営者にとって、EC業界の変化を前提とした姿勢を持ち続けるのは非常に重要です。

業務適応型コマース基盤「EC-CUBE」だから実現できる、独自性の高いEC構築

EC-CUBE公式サイト

ネットショップ開業で成功するためにはプラットフォームの選択が鍵になるとご説明してきましたが、ここからは当社が開発・提供しているオープンソースECプラットフォーム「EC-CUBE」についてご紹介させていただきます。

EC-CUBEとは

EC-CUBEは、オープンソースECとしては国内トップシェアを誇るECプラットフォームです。個人や小規模店舗のスタートアップから売上数億円規模の大規模ECまで、幅広くご利用いただいています。

カート機能・商品管理・顧客管理・決済・配送設定などECサイトに必要な基本機能が標準で網羅している上、オープンソースならではの柔軟なカスタマイズと1,100以上のプラグインの活用により、複雑なEC機能の実装や、自社独自の業務フロー・サービス内容に最適化されたECシステムの構築が可能な「業務適応型コマース基盤」です。特定ベンダーの仕様に縛られることなく、企業固有の商流に合わせてシステム側を柔軟に最適化できます。ASP/SaaS型の「業務をシステムに合わせる(Fit to Standard)」から脱却し、自社の強みを最大化するEC構築が可能です。
また外部システム(在庫管理システムやCRM等)との連携にも対応しており、事業の成長に合わせて段階的に機能増強やサーバー拡張も行えます。
さらにサイトデザインも自由自在で、唯一無二のデザインにより自社のブランドの世界観を最大限に表現できます。

ソースコードは無料でダウンロード・利用が可能。コストを抑えながらオリジナルのサービス提供やUI設計を実現し、独自性の高いECで競争優位性を創出できる最強のECプラットフォームといえるでしょう。

EC-CUBEを活用した成功事例

EC-CUBEによる3つのサイト構築事例をご紹介いたします。
どの事例も、EC-CUBEならではのデザイン・機能の自由度をフル活用して競合他社との差別化を行い、大きな成功を収められています。ぜひご参考になさってください!

株式会社ネイブレイン様(オーダーメイドシューズ)

2019年にオープンしたECサイトでは、「オーダーメイドシューズ」という前例の少ないビジネスモデルをオンライン上で実現するため、拡張性の高さと豊富なプラグインを備えたEC-CUBEを採用しました。
カスタマイズにより、足長や足囲など「足」に関する特殊な顧客データの管理を可能にするとともに、領収書の自動発行やSNS連携といった機能も、EC-CUBEのプラグインを活用することで手軽かつスピーディーに実装しています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

その他にも、以下のような企業様がEC-CUBEの自由度を活かして独自のECサイトを構築されています。

オリジナリティを自らの資産とし、将来にわたり守り続ける

「カスタマイズ性の高さ」と並ぶEC-CUBEの大きな特長は、ECサイトそのものを自社の「資産」として保有できる点にあります。

ソースコードを自社で管理できるため、プラットフォーム側の仕様変更に左右されず、開発会社の変更や内製化などの選択肢も柔軟に取ることができます。
開業当初は必要最低限の機能でスタートし、事業の成長に合わせて決済方法の追加や外部システムとの連携、独自機能の実装を段階的に行うことが可能です。これにより最初から過剰な投資をせずとも無理のない形でECサイトを育てられ、将来的なシステム乗り換えの手間やコストも抑えられます。

EC-CUBEは、将来のビジネス展開まで見据えてECサイトを運営したい事業者にとって非常に堅実なプラットフォームだといえるでしょう。

ネットショップ開業についてよくあるご質問

最後に、ネットショップ開業を検討中の企業様からよく聞かれる質問をピックアップしました。
誰しも、先のことを全て分かった上で事業を進められる人はいません。ここにご紹介した以外にも、EC開業や運営に関する様々な疑問や不安が起きるかと思います。そんな時はぜひ私たちイーシーキューブ社にお気軽にご相談ください!

開業届は必要ですか?出さないとどうなりますか?

個人でネットショップの事業を始める場合、原則として事業開始から1ヶ月以内に税務署へ開業届を提出することが求められます。

提出しなかった場合の罰則は特にありませんが、青色申告による税制上のメリット(最大65万円の特別控除など)が受けられなくなります。また、屋号での銀行口座開設や、一部の仕入れサイト・決済代行サービスの審査において開業届の控えが必要になるケースもあるため、早めの提出をおすすめします。

副業でもネットショップを開業できますか?

はい、副業でも問題なく開業できます。

ただし、お勤め先の就業規則で副業が禁止されていないか事前に確認しておくことが大切です。また、副業であっても「特定商取引法に基づく表記」として運営者の氏名や住所、電話番号をサイト上に公開する義務があります(プラットフォームによっては非公開にできる機能やバーチャルオフィスの利用が可能な場合もあります)。

無料でネットショップを開業できますか?

はい、可能です。

BASEやSTORESなどの無料ASPサービスを利用すれば、初期費用・月額費用ともに0円でネットショップを構築できます。ただし、商品が売れた際にはシステム利用料や決済手数料(合計で売上の数%程度)が差し引かれる仕組みになっています。費用をかけずにお試しで始めたい方には無料ASPが最適です。

開業までにどれくらいの期間がかかりますか?

利用するプラットフォームや準備状況によって大きく異なります。

無料ASPやSaaS型であれば、商品写真と情報さえ揃っていれば最短1日〜数日で公開することも可能です。一方、オープンソースやパッケージ型を使って独自の機能やデザインを作り込む場合は、要件定義から開発、テストを含めて3ヶ月〜半年程度の期間を見込んでおくのが一般的です。

ネットショップ開業に資格は必要ですか?

基本的に、ネットショップを開業するために特別な資格は必要ありません。

ただし扱う商材によっては、古物商許可や食品関連の許可など個別の資格・届出が求められる場合があります。また、事業として行う以上、開業届の提出や「特定商取引法に基づく表記」などの法令対応は必須です。事前に自社の商品に関係するルールを確認しておきましょう。

EC-CUBEは初心者でも使えますか?

EC-CUBEは高い自由度を持つシステムである一方、初期導入や構築にはある程度の専門知識も必要なため、開発会社と連携して進めるのが一般的です。

システム導入後の商品登録や受注管理、顧客対応といった日常運用は、管理画面から直感的に行える設計になっていますので、あまり運用経験のない初心者の方でも安心です。

EC-CUBEとShopifyはどちらが良いですか?

どちらが良いかは、ビジネスの目的とフェーズによって異なります。

Shopifyは初期設定が簡単で、すぐに始められる手軽さが魅力です。「まずはスピーディーに販売を開始したい」「越境EC(海外販売)を手軽に始めたい」という場合には非常に適した選択肢です。
一方で、オープンソースのEC-CUBEはあらゆるカスタマイズを自由自在に行えます。全てのサイトデータを自社の資産として蓄積でき、特定のベンダーに縛られない点もメリットです。そのため、「ブランドの世界観を細部まで表現したい」「複雑な業務フローをシステム化したい」「長期的な成長を見据えて自社専用の基盤を育てたい」と考える場合には、EC-CUBEがより適しているといえます。

ネットショップの売上を伸ばすにはどうすれば良いですか?

まずは準備段階から、将来の成功を見据えて進むべき方向を定めましょう。商品・ショップコンセプトの設計や事業計画の策定をしっかり行い、また商材や事業規模に適したECプラットフォームを選ぶことで、競合との差別化と長期的な成長を目指します。

構築・デザインにおいて特にこだわりたいのは「使いやすさ」と「分かりやすさ」。これを妥協なく突き詰めたサイトこそがお客様に選ばれます。さらに開業後は、適切な集客施策とサイトアクセスの分析・改善が売上拡大と着実な成長には必須です。リピート施策や顧客体験の向上にも取り組みましょう。
総じて、短期的な施策に偏らず全体を俯瞰した運営が成功のポイントです。

費用はどのくらいかかりますか?

EC-CUBEはオープンソースのため、ASP/SaaS型のような定額課金とは異なり、ソフトウェア自体は無料で月額利用料はかかりません。一方で初期構築・開発にかかる費用と、サーバー料金や保守・運用費用が必要となります。

初期投資はかかるものの、その後は自社の判断で改修や運用ができるため、長期的な視点でコストと自由度のバランスを考えることが重要です。
こちらのコラムでは、ECサイトの制作手法ごとの費用などを説明していますのでご参照ください。

監修

株式会社イーシーキューブ

国内No.1シェア※を誇るEC構築オープンソース「EC-CUBE」の開発元企業です。親会社の株式会社イルグルム(東証スタンダード市場上場)とも連携し、戦略立案から構築・運用・マーケティングまでワンストップのEC支援を行っています。これまで数多くのEC構築・改善を手がけてきた知見を活かし、実務に役立つノウハウや導入事例などを分かりやすく解説・発信しています。「ECサイトをどう作ればいいのか分からない」「既存サイトをもっと強化したい」「ECサイトの運営について詳しく知りたい」…そんなお悩みをお持ちの方々に、少しでもヒントとなる情報をご提供できれば幸いです。
※ 独立行政法人情報処理推進機構「第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査」による

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