EC販売とは?運営方法と開業のポイント
「EC販売」をはじめたいけれど、何から手をつければいいのか分からない。 そもそも「ネット販売」と何が違うの?
そんな疑問をお持ちの方へ。本記事では、EC販売の言葉の定義から、自社サイト・モール・OMOといった種類の違い、そして売上を拡大するための具体的な戦略までを網羅的に解説します。 単なる用語解説にとどまらず、プロが実践している「運営のノウハウ」や「開業のステップ」も紹介。これからEC事業を立ち上げる方はもちろん、さらなる事業成長を目指す運営担当者様も必見の「完全ガイド」です。
目次
ECサイトとは

ECサイトとは、EC(Electric Commerce=電子商取引)を使って、インターネット上でモノやサービスを取引するウェブサイトのことを指します。ECは商品在庫や設備投資をほとんど必要としないため、初期費用を抑えて低リスクで始められる事業です。
日本にECモールが登場した1990年代後半から2000年代頃は、0からウェブサイトを制作しなければならず、HTMLやCSSのスキルが無いとECは難しいとされてきました。しかし、近年ではWebやITの知識がない人でもはじめやすいように、クラウド版やパッケージ化されたECサイト構築システムが主流になっています。
また、スマートフォンの普及により、消費者と事業者の双方でECサイト利用が大きく促進されました。現在では、EC購入者の50%以上がPCではなくスマートフォン経由で買い物をします。それに合わせて、事業者はスマホウェブやスマホアプリに最適化されたECサイトを作るようになりました。
「これからECで開業したい、でも専門知識や経験がない」という方でも、スマホ1台でコーディング不要、簡単にECサイトをはじめることができる時代です。
EC販売とネット販売、何が違う?
結論から言うと、この2つはほぼ同じ意味です。
- EC販売:Electronic Commerce(電子商取引)の略。ビジネス用語として使われることが多い言葉です。
- ネット販売(ネットショップ):一般消費者向けの、より親しみやすい呼び方です。 どちらも「インターネット上で商品を売る」仕組みを指しますが、規模が大きくなったり、企業間取引(BtoB)を含んだりする場合は「EC販売」と呼ばれる傾向があります。
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ECサイトがもたらすメリット

物販分野の国内EC市場は年々拡大を続けています。市場が拡大しているということは、消費者と事業者の双方にメリットが大きいということが証明された結果です。それぞれ、どのようなメリットがあるか解説します。
消費者にもたらすメリット
時間と労力の節約
消費者にとって最大のメリットは、時間と場所にとらわれず買い物ができることです。商品の比較検討もスマホ1台で完結します。店舗に行く時間や、在庫切れで買えないというストレスから解放されます。
多様な決済手段
クレジットカードはもちろん、電子マネー、ポイント払い、後払いなど、自分に合った決済方法を選べます。「今は現金がないけれど欲しい」というニーズにも応えられます。
実店舗で買えないモノが手に入る
地方の名産品や、海外限定の商品(越境EC)、メーカー直販の限定品など、物理的な距離を超えてあらゆる商品にアクセスできます。
事業者にもたらすメリット
商圏の制約がない
地元の狭いエリアだけでなく、日本全国、さらには世界中の消費者をターゲットにできます。
間接コストの削減
実店舗のような高額な家賃や、常駐スタッフの人件費がかかりません。低リスクでビジネスを始められます。
詳細な顧客データの取得
「誰が・いつ・何を買ったか」という詳細なデータを取得・分析できます。これにより、勘に頼らない論理的なマーケティングが可能になります。
ECサイトの種類と選び方

| 種類 | 概要 | 代表例 |
|---|---|---|
| 自社販売(本店) | 自社ドメインで運営する独自サイト | 無印良品、ユニクロ |
| ECモール | 巨大なショッピングモールに出店 | 楽天市場、Amazon |
| OMO | 実店舗とECを融合(店舗受取など) | ワークマン、カインズ |
| 越境EC | 海外に向けて販売 | eBay、Tmall |
| BtoB | 企業間取引 | アスクル、モノタロウ |
| CtoC | 個人間取引 | メルカリ、ヤフオク |
ECサイトにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分のビジネスに合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。
1. 自社販売(本店サイト)
自社独自のドメインで運営する「本店」です。最大のメリットは、「販売手数料がかからない(または低い)」ことと、「顧客リストが100%自社の資産になる」ことです。モールのような集客力はありませんが、利益率が高いため、ビジネスが軌道に乗れば最も収益性が高いモデルです。
【選び方のポイント】将来的に売上が拡大した際、在庫管理システムや基幹システムと連携する必要が出てきます。その際、「カスタマイズ性が高いシステム」を選んでおかないと、後でシステム移行のコストが発生するため注意が必要です。
2. ECモール
楽天市場やAmazonなどの巨大モールに出店する形式です。圧倒的な集客力を借りられるため、初月から売上を作りやすいのがメリットです。一方で、販売手数料や広告費などのコストがかさみやすく、顧客データ(メールアドレスなど)を自社で保有できないケースが多いのがデメリットです。
3. OMO(オムニチャネル)
実店舗とECサイトを融合させる戦略です。「店舗で試着してECで買う」「ECで注文して店舗で受け取る」といったシームレスな体験を提供します。
4. 越境EC
| 国 | 越境EC購入額 | 対前年比 |
|---|---|---|
| 日本 | 4,410億円 | 4.8% |
| 米国 | 2兆7,144億円 | 7.3% |
| 中国 | 5兆7,769億円 | 7.2% |
参照:令和6年度電子商取引に関する市場調査報告書|経済産業省
日本国内から海外へ商品を販売するモデルです。日本の商品は海外で人気が高く、成長市場として注目されています。 成功の鍵は「多言語・多通貨対応」です。本格的に参入する場合は、EC-CUBE Enterpriseのような、多言語対応機能や大規模アクセスに耐える基盤を持つシステムを選ぶことが重要です。
5. BtoB(企業間取引)
実はBtoC(一般向け)よりも市場規模が大きいのがBtoB-ECです。 見積書発行、掛け売り(請求書払い)、会員ランク別の価格設定など、特殊な商習慣に対応する必要があります。 また最近では、企業内の福利厚生として、従業員だけが購入できる「社内販売サイト(クローズドサイト)」のニーズも増えています。
小学館グループが実現した「社内販売DX」
実際にEC-CUBEを活用して、グループ約50社・数千人の従業員向けに「社内販売サイト」を構築した事例があります。
【課題】
・従来の社販はFAXやイントラネット限定で、社外(自宅)から注文できなかった。
・ゲスト購入扱いのため、誰が買ったか履歴が追えず、個別対応が大変だった。
【解決策(EC-CUBE導入)】
・クローズド環境の構築:企業ドメインのメールアドレスでのみ会員登録できるように制限。
・外部アクセス対応:セキュリティを担保しつつ、スマホや自宅PCからも購入可能に。
・基幹システム連携:数万件の書籍データをAPIで自動連携し、管理コストを削減。
このように、「福利厚生としての社販」や「特定の会員限定サイト」といった特殊な要件も、EC-CUBEなら柔軟に実現できます。

【事例:株式会社小学館パブリッシング・サービス様】特殊条件でも柔軟に対応。社販ECにEC-CUBEを選んだ理由とその実現プロセス
6. CtoC(個人間取引)
メルカリやヤフオク!などのプラットフォームを利用して、消費者同士が売買を行うモデルです。 「ECサイトを開業する」というよりは、「フリマに出品する」感覚に近いため、システム構築は不要です。
ビジネスでの活用法
本格的に自社サイトを作る前の「テストマーケティング(市場調査)」として利用するのが賢い使い方です。まずはメルカリで商品を売ってみて、反応が良いものを自社サイト(本店)で本格販売する、というステップを踏む企業も多くいます。
売上を最大化する「EC販売戦略」のテクニック

ただ商品を並べるだけでは、競合に勝つことは難しくなっています。ここでは、売上を拡大させるための具体的な販売手法をご紹介します。
「事前販売(先行予約)」で機会損失を防ぐ
新商品の発売前に注文を受け付ける「予約販売」は、在庫リスクを減らしつつ、発売日の売上を最大化する強力な手法です。
- メリット:発売前の反響を見て発注数を調整できるため、在庫過多や欠品を防げます。
- ポイント:一般的なASPカートでは「発売日前の注文」設定が難しい場合がありますが、高機能なカートシステムなら「会員ランク限定の先行販売」などの施策も可能です。
伝統的な「通信販売」のノウハウを活かす
ECは「新しい技術」と思われがちですが、本質はカタログ通販などの「通信販売」と同じです。
- 単品通販(リピート通販):化粧品や健康食品など、定期購入(サブスクリプション)を促してLTV(顧客生涯価値)を高める手法。
- セット販売(バンドル):単価を上げるために、関連商品をセットにしてお得に見せる手法。 こうした販売戦略をシステム上で表現できるかどうかが、カート選びの重要な基準になります。
リソースが足りない場合は「販売代行」も検討を
ここまで紹介した業務を、全て自社スタッフだけで行うのは困難な場合もあります。ノウハウがない、人手が足りないという場合は、ECサイトの構築から運営、物流までをプロに一任する「販売代行」を利用するのも一つの戦略です。イーシーキューブ社のグループ会社であるルビー・グループのように、ブランドの世界観を守りながら、成果報酬型で運営を代行してくれるパートナーも存在します。
ECサイトの運営業務

ECサイトは立ち上げることがゴールではなく、日々の運用が重要です。主な業務は以下の通りです。
攻めの業務(売上を作る)
- ささげ業務:商品の撮影(Satsuei)、採寸(Saisun)、原稿(Genko)作成のこと。EC独自の用語です。
- 商品登録:商品スペックや魅力的な紹介文をシステムに登録します。
- 販促・マーケティング:SNS運用、広告、メルマガ配信などで集客し、リピーター(ファン)を育てます。
守りの業務(信頼を作る)
- 受注・配送管理:注文を確認し、商品を検品・梱包して発送します。
- カスタマーサポート:顧客からの問い合わせや返品対応を行います。
- その他バックヤード:
・顧客管理:購買データを分析したり、顧客リストを管理します。
・入出金管理:決済会社からの入金確認や、経理処理を行います。
・システム運用・保守:サイトが止まらないようサーバーを監視したり、セキュリティを更新します。
ECサイトを開業するまでの手順
- 予算と納期を決める
- 運用リソースを見積もる(誰がやるか?)
- サイトのデザインイメージを決める
EC-CUBE導入事例ページなどを参考にしましょう。 - プラットフォーム(システム)を決める
手数料、機能、将来の拡張性を比較して選びます。
プラットフォーム選びの参考記事はこちら - 商品を仕入れ・開発する
商品仕入れの参考記事はこちら - 決済と配送方法を決める
決済について参考記事はこちら - 販売価格と売上計画を立てる
ECの運営について参考記事はこちら
理想のEC販売を実現する「EC-CUBE」という選択
ここまで、ASPカートやモールの利便性を紹介してきましたが、もしあなたが「もっと自由に売り方を決めたい」「ブランドの世界観を100%表現したい」と考えているなら、私たちイーシーキューブ社が開発する「EC-CUBE」が最適な選択肢となります。
国内No.1※シェアのオープンソースシステム
EC-CUBEは、日本で生まれたオープンソースのECサイト構築システムです。「オープンソース」とは、ソースコードが公開されており、誰でも自由に改変・利用できるソフトウェアのこと。 ASPカートのような「借り物のプラットフォーム」とは異なり、サーバーやドメインを自社で用意するため、「完全に自社の資産となる本店サイト」を構築できます。
※ 独立行政法人情報処理推進機構「第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査」による
EC-CUBEを選ぶ3つの理由
1. 圧倒的な「自由度」で戦略を実現できる
EC-CUBE最大の魅力は、制限のないカスタマイズ性です。ASPでは実装が難しい「会員ランク別の価格設定」や「独自の予約販売ルール」、あるいは「基幹システムとの自動連携」など、ビジネスの成長に合わせた高度な要件も実現可能です。 「やりたいことは多いけれど、ゼロから開発(フルスクラッチ)するのはコストがかかりすぎる」…そんな企業のニーズに、EC-CUBEは基本機能+カスタマイズで効率よく応えます。
2. 2,000を超えるプラグインで機能を拡張
必要な機能は、後から「プラグイン」として追加できます。決済手段の追加、SEO対策、帳票出力、メルマガ配信など、2,000種類以上のプラグインがストアに公開されています。ビジネスのフェーズに合わせて、まるでブロックを組み立てるようにシステムを進化させていくことが可能です。
3. 困ったときはコミュニティが味方に
日本最大級のEC開発コミュニティの存在も、EC-CUBEの強みです。開発者や店舗運営者が集まるフォーラムでは、導入時の悩みや技術的な相談が活発に行われています。また、全国に認定パートナー企業が存在するため、「自社に開発リソースがない」という場合でも、信頼できる制作パートナーを見つけやすい環境が整っています。
どんな人に向いているか?
EC-CUBEは、手軽さ最優先の「とりあえず始めたい人」よりも、「本格的にD2Cブランドを育てたい人」や「年商規模を億単位まで伸ばしたい事業者」に向いています。
プログラミングの知識が必要になる場面もありますが、それは裏を返せば「プロ仕様のこだわりを反映できる」ということ。「オリジナル性の高いECサイトを自分で育てたい」「外部のパートナーと一緒に大規模なECを運営したい」。そうお考えの方は、ぜひEC-CUBEでの構築をご検討ください。
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