企業ECサイトの作り方:構築方法の選び方や作成のポイントを詳しく解説
新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした消費行動の変化の一つに「オンライン通販の利用の拡大」があります。経済産業省の市場調査では、感染症が拡大した2020~2021年にかけて全世代でEC消費が拡大しており、特にもともとECの利用が少なかった40~60代で顕著でした。コロナ禍での外出自粛を機に自宅でネット通販を使い始めた方が多いと考えられます。
2025年現在、国内でのコロナ感染は沈静化していますが、EC通販はそのまま一般に定着しており「インターネットを通じて非対面で物を買う・サービスを受ける」という購買スタイルも当たり前のものとなりつつあります。今やEC事業は、業種・業態を問わず全ての企業が避けて通れないテーマといえるでしょう。
今回はECをまだ始めていない、あるいは現在検討中の企業様を対象に、ECサイト制作を進める上で知っておきたい大切なポイントやおすすめのツールをご紹介いたします。
目次
ECサイトの構築方法

これからECを始めようという企業のWeb担当者様は、どんなビジネスモデルを実現しようかという問題に最も頭を悩ませておられるかと思いますが、その前に、ECサイトを構築する方法には大きく4種類あることを知っていただきたいと思います。それぞれに特徴やメリットがあり、貴社の事業内容や規模に見合った手法を選ぶ必要があります。
ASP
ASP(Application Service Provider)とは、ECサイトを構築するためのサービスの一つで、カート会社がクラウド上で提供するプラットフォームをレンタルして利用する方式です。ASPではECサイトの構築に必要なシステムや機能があらかじめ備わっており、利用者は自前でサーバーを準備したり、ソフトウェアをインストールしたりする必要がありません。また、プログラミングの知識がなくても簡単に利用できるため、専門的な技術がなくてもECサイトをスムーズに開設できます。
ASPは、初期費用や月額費用を支払うことで利用するのが一般的で、比較的安価なコストで導入できる点が大きなメリットです。短期間でサイトを立ち上げられることに加え、システムのメンテナンスやアップデート、セキュリティ対策もASP提供者が行うため、運用の負担が少なく安心して利用できます。
一方で、ASPはカスタマイズできる範囲が限定されており、機能やデザインの自由度が低い点がデメリットとして挙げられます。そのため、ECサイトの運営方針によっては、ASPの仕様に合わせた運用が必要になることもあります。
ECパッケージ
ECパッケージとは、ECサイトの運営に必要な機能を一つのソフトウェアやシステムとしてまとめたものの総称です。売上管理・商品管理・顧客管理・在庫管理といったECサイトに不可欠な基本機能が標準で搭載されており、サーバーにインストールすることでスムーズにサイトを開設できます。基本機能だけでは要件を満たせない場合でも、必要に応じてカスタマイズが可能なため、柔軟な運用が可能です。
ECパッケージを利用してECサイトを構築する場合、一からプログラムを開発するフルスクラッチと比較して、短期間かつ低コストでの導入が可能です。また、後述するASPよりもカスタマイズの自由度が高く、サイトのデザインや機能を自社のニーズに合わせて調整しやすい点が大きなメリットです。
一方で長期的にサイトを運営するにあたっては注意が必要です。EC業界のトレンドの変化や法改正に対応するためには、システムの改修やバージョンアップが不可欠ですが、その対応はECパッケージを提供するベンダーに依存することになります。そのため、導入後の保守やアップデートの体制を事前に確認することが重要です。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、既存のシステムやソフトウェアを利用せず、ゼロからECサイトを開発する手法のことです。要件定義の策定から、設計、プログラミング、デザイン、動作検証に至るまで全ての工程を自社で行うのが特徴で、サーバーの手配やインフラの構築・運用、保守管理も基本的に社内で対応することになります。
この手法の最大のメリットは、用途や仕様に応じて完全オーダーメイドのECサイトを構築できる点です。受発注システムやBtoB通販、マーケットプレイス、グループ企業間のクローズドサイトなど、幅広いニーズに対応できます。自社独自の機能・デザインの実装や基幹システムとの連携も自由に行えるため、競合との差別化を図りやすいのも大きな魅力です。
しかし、その分開発にかかる時間やコストは、ASPやECパッケージと比べて最も高くなります。さらに、フルスクラッチでの開発には高度な技術力が求められるため、専門スキルを持つエンジニアを確保できるかどうかも、大きな課題となります。そのため、導入前にはコストやリソース面を慎重に検討することが重要です。
オープンソース
オープンソースとは、ソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用・改変できるソフトウェアのことです。OSやデータベース、CMS、Webブラウザ、画像編集ソフトなど様々なジャンル・種類のオープンソースソフトウェアが存在し、ECサイト構築プラットフォームにもオープンソースのものが多数あります。
オープンソースを利用するメリットの一つは、基本的なシステムを無料で導入できるためコストを抑えながら自由度の高いECサイトを構築できる点です。ASPのようなシステム上の制約も少なく、またECパッケージよりも柔軟なカスタマイズが可能で自社の要件に合わせた機能追加やデザイン変更ができます。シェアの大きいオープンソースは世界中の開発者によって改良が重ねられており、豊富なプラグインや拡張機能を利用できるのも強みです。
一方で、導入やカスタマイズには相応の技術力が必要で、開発・保守のためのエンジニアリソースが不可欠です。自社での対応が難しい場合は外部の専門家に依頼することになります。またオープンソースゆえにベンダー公式のサポートが十分でない製品もあり、トラブル発生時などのサポート体制に関しては導入前に確認しておく必要があります。
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ECサイトの規模に応じた構築方法を選ぼう

前章でご紹介した4つのECサイト構築方法のうち、どの手法を選べば良いのでしょうか。もちろんケースバイケースではありますが、ECサイトの規模感で大まかに分けると、目安は次の通りです。
小規模 | ASP | 全ての規模 | オープンソース |
---|---|---|---|
中規模 | ECパッケージ | ||
大規模 | ECパッケージ・フルスクラッチ |
以降により詳しく見ていきます。
小規模ECサイト向けの構築方法
比較的小規模のECサイト(目安としては初期費用100万円以下)の構築の場合はASPが適しています。
上述の通りASPは初期費用や運用コストが低く、自社でサーバー管理やシステムのメンテナンスを行う必要がないなど導入のハードルが低いのが特徴です。「サイト制作の予算をあまり確保できない」「人的リソースが少ない」といった問題を抱えがちの個人経営者や小規模事業者もスムーズに利用できるでしょう。早ければその日中にサイトを開設できるという手軽さもスモールスタートに向いています。
サイトの規模が小さいうちは良いですが、より多彩な機能や高い顧客利便性を求める段階では他の手法へのリプレイスを検討することになるでしょう。
またASPはシステム利用料が安価な一方、商品の売上に対して販売手数料が発生しますので、売上件数が増えてくると利益率が悪くなる点にも注意が必要です。
中規模ECサイト向けの構築方法
中堅企業が本格的なEC事業を展開する場合や、ASPでのスモールスタートで立ち上げたECサイトの規模を大きくしてさらなる売上拡大を目指すような場合、ただサイトで商品が買えれば良いというのでなく、顧客の購買体験を向上させる様々な施策が欠かせません。具体的には次のようなものです。
- 商品ラインアップの拡充
- 機能の充実(定期購入、ポイント制度、クーポン・まとめ買い、会員登録など)
- 競合店舗との差別化をはかる独自のデザイン・UI
- 物流や決済方法などの最適化
- 顧客とのコミュニケーションの強化
- 顧客情報や販売履歴などのデータ活用
こうしたカスタマイズはASPでは難しく、ECパッケージの利用やフルスクラッチといった手法を選ぶことになります。
ECパッケージはフルスクラッチよりも開発期間が短く、ASPよりも機能拡張性が高い、機能拡張性とコストのバランスが良い方法です。既存のパッケージを活用しつつ、自社の要件に合わせたカスタマイズを行えます。
フルスクラッチはゼロベースから自由にサイトを構築できますが、膨大な費用や期間、人的リソースが必要です。
大規模ECサイト向けの構築方法
既存のECパッケージで対応できない高度なシステムやオリジナルの機能(基幹システムとの連携、独自のUX/UI設計、特殊なビジネスロジックなど)が必要な大規模ECサイトの構築には、フルスクラッチが適しています。基本的にどんな規模・仕様のECサイトでも構築可能で、セキュリティ対策やパフォーマンス最適化なども自社要件に合わせて行えます。
ただし開発コスト・期間が最もかかる上、高度な技術力を持つエンジニアチームの確保が必須となるため、十分なリソースがある企業向けといえるでしょう。
どんな規模のサイトにも対応できるオープンソース
オープンソースは、基本システムを無料で導入できるコスト面のメリットと、プログラムを制作者が改変・カスタマイズできる高い自由度の双方を兼ね備えており、サイトの規模を問わず有効な構築手法といえます。
例えばスモールスタートでも事業コンセプトに独自性があり、ASPで実装できない特殊な販売形態やデザインが求められる場合は、オープンソースでコストを抑えてのサイト構築が最適解です。その後事業が成長しサイトの拡充やアップデートが必要となっても、オープンソースならプラグインや拡張機能の利用、外部システムとの連携などで柔軟に対応できます。
さらに大規模ECの構築においても、オープンソースはECの基本システムは出来ているのでゼロベースで開発を行うフルスクラッチよりも短期間・低コストで構築可能です。
なおオープンソースでのサイト構築には相応の技術や知識が求められる他、運用管理やメンテナンス、セキュリティ対策を自社主導で行う必要があります。自前での構築・運用も不可能ではありませんが、基本的にはプロの業者に依頼するのが良いでしょう。
ECサイトの作り方を選ぶ4つのポイント

前章ではECサイトの規模別に適した構築方法についてご説明しましたが、これはあくまで大まかな分類で、実際にツールやパッケージを選ぶ際には様々な要素からの比較検討が必要です。ここでは、コスト・機能・サポート体制・納期という4つのテーマから、それぞれの構築方法のメリット・デメリットを評価していきます。
コスト
企業が何らかのプロジェクトを始める際、まずは必ずその費用対効果を考えます。事業コストは経営判断を行う上で非常に重要な要素の一つであり、ECサイト構築も例外ではありません。
ASP
導入コストの安さはASPの強みの一つです。多くのASPではサービス利用にかかる月額費用が数千円程度、初期費用が必要なものもありますが比較的低額です。また自前で別途サーバーを契約する必要がないのもメリットです。ただし基本料金が安い分、売上に応じた手数料がかかるため料率には注意しておきましょう。
ECパッケージ
多くのECパッケージではパッケージの購入費用がかかる上、フルスクラッチほどではありませんが初期構築費用が高額になります。ランニングコストはそれほど大きくないですが、ソフトウェアの定期的なバージョンアップや更新などの際に保守・メンテナンス費用が発生するケースがほとんどです。
フルスクラッチ
フルスクラッチはゼロベースから自由にサイト構築を行える一方、初期構築に膨大なコストがかかります。ECサイトの規模や機能によりますが、数千万円規模の開発費用がかかることも珍しくありません。またサーバーやインフラも自前で手配するため運用・保守費用も発生します。
オープンソース
オープンソースはソースコードが公開されており基本的にライセンス費用が発生しません。そのため構築・開発の高い自由度を持ちながら初期費用をある程度抑えられるのが強みです。サーバー環境などの運用・保守費用が必要なのはECパッケージやフルスクラッチと同様です。
機能
ECツールの機能の充実度は言うまでもなく重要です。いくら安価に構築できても自社のECビジネスに不可欠な機能を実装できないのでは意味がありません。希望する機能に対応しているかを確認して選ぶようにしましょう。
ASP
ASPはネット通販を行う上で必要な基本機能が備わっており、シンプルな物販であれば機能面で不足を感じることはないでしょう。一方で機能の拡張性には乏しく、基本的にはベンダーから提供されたシステム・機能の範囲内でサイト運用を行うことになります。オプションやプラグインで機能拡張できるASPもありますが、それも限定的で大規模なカスタマイズや独自機能の実装は困難です。
ECパッケージ
ECパッケージもASPと同様にサイト構築・運用に関する機能が標準搭載されていますが、一般的にASPよりも多機能で運営者の様々なニーズに対応できるように作られており、カスタマイズの自由度も高いです。ただしパッケージの機能に干渉するようなカスタマイズはできません。またパッケージされた機能の全てを使いこなすケースはほとんどなく、悪く言えば「過剰」と感じるかもしれません。
フルスクラッチ
ゼロからECサイトを自由に開発できるフルスクラッチは、極端な話、運営者が要望するどんな機能でも実装可能です。その意味では機能面では最も優れた構築方法といえるかもしれませんが、そのためには膨大なコストや工数、そして開発を可能とする技術力は不可欠で、予算やリソースが潤沢にあるというのが前提となります。
オープンソース
ECサイト構築向けに開発されたオープンソースは、ASPのように標準機能は組み込まれています。プラグインで目的に応じた機能拡張が可能な上、ソースの改変も自由に行えるためカスタマイズも問題ありません。サイト構築のベースの部分は出来ているのでゼロベースで開発を行うフルスクラッチほどの費用や工数を必要としないのもメリットです。
納期
ECビジネスでは市場トレンドに合わせて商品を展開してゆく必要があります。ECサイト構築に時間がかかりせっかくの商機を逃してしまうようでは元も子もありません。サイトの納期は構築手法によってかなり違いますのでそれを踏まえて検討しましょう。
ASP
ASPは初心者でもすぐにECを始められるようサイト構築に必要なシステムをベンダーが用意してくれていますので、最短即日~数日でECサイトの開設が可能です。販売点数が増えれば商品情報の登録などの工数が必要になります。
ECパッケージ
ECパッケージも、ASPほどではないですがECサイト構築の基幹部分はパッケージ化されておりサーバーにインストールすれば使えるようになっています。サイト公開までの工期はおおむね数週間~数ヶ月、比較的短いといえるでしょう。デザインや機能面を細かくカスタマイズしようとするとその分納期は長くなります。
フルスクラッチ
システムの全てを1から構築するフルスクラッチは4つの中で最も工期のかかる方法です。要件定義・サイト設計・開発・テストという一連の過程を時間をかけて進める必要があり、大規模なECサイトになると開発に半年~1年以上かかることも珍しくありません。そのためEC事業のスタートまで十分な準備期間を取れる場合に限定されます。
オープンソース
スモールスタートから大規模ECまで対応可能なオープンソースでは、構築したいサイトのスケールによって納期は大きく異なります。EC構築のための最低限の機能は備わっておりテンプレートの利用も可能なので、シンプルな通販なら即日~数日で始められますが、カスタマイズ次第で納期は延びていきます。
サポート体制
ECサイトは作って終わりではなく、その後の運用次第でビジネスの成否が決まります。適切なサイト運用やシステムを安定稼働させるための保守、有事の際のトラブル対応などのサポート体制は非常に重要です。
ASP
ASPは比較的規模が小さいECサイト向けのサービスであり、個人事業主などEC運用歴の短い利用者の割合が他の構築方法より多いのが特徴です。そのため多くのASPではカスタマーサポートが用意されています。利用プランによってサポートの有無や対応の仕方に差を付けているASPもありますので事前にサービス内容を確認しておきましょう。
ECパッケージ
ほとんどの場合パッケージのベンダーがサポートを提供しており、サイト構築から運用まで適切なフォローアップやトラブル対応を行ってもらえます。これも契約内容によってサポート範囲が異なる場合がありますので確認が必要です。
フルスクラッチ
フルスクラッチはシステム構築の一切を開発者が行うため、その運用サポートも基本的には開発者が担うことになります。どのような運用保守サービスを提供してもらえるのかは契約時によく確認しておきましょう。
オープンソース
多くの場合、オープンソースソフトウェアの開発元が公式サポートを提供しています。またサイト開発者との運用保守契約によるという点はフルスクラッチ等と同様です。
シェアの大きいオープンソースだと世界中のユーザーによるコミュニティが活発ですので自社運用の場合はこうした情報源も参考になるでしょう。
ASPは手軽に使えて構築・管理コストを抑えられるものの機能面の制限が多く、複雑な販売形態の導入や販売データの分析などを行いたい場合、ASPでは満足できなくなることがほとんどです。こうした機能拡張性が最も高いのはフルスクラッチですが、1からサイトを構築するため莫大な費用や工期がかかるのがデメリットです。
ECパッケージはコスト面と機能拡張性のバランスが良く様々なシーンで使えますが、まれにパッケージの搭載機能がカスタマイズと干渉することがあります。
ECサイト構築では特にセキュリティ対策が重要

ECサイトでは、顧客の個人情報や決済情報を扱うため、適切なセキュリティ対策を講じることが不可欠です。特に、サイトの規模が大きくなるほど管理すべきデータ量が増え、サイバー攻撃の標的となるリスクが高まります。セキュリティ対策の不備が原因で情報漏洩が発生すると、企業の信用失墜や法的責任が問われる可能性があるため、万全の対策が求められます。
構築方法別に見るセキュリティ対策の特徴は次の通りです。
ASP
ASPではサービスの提供会社がインフラやシステムの運用管理を行うため、運営者が直接セキュリティ対応を行う必要は少なくなります。ASPベンダーは定期的にシステムのアップデートを実施し、脆弱性への対応を行います。そのため独自のセキュリティ対策を実施しにくく、ベンダーの基準以上のセキュリティ性を求めるのは難しいでしょう。
ECパッケージ
ECパッケージは一定のセキュリティ基準を満たしたソフトウェアを導入し、自社サーバーまたはクラウド環境で運用します。ASPと違い自社の運用方針に合わせたセキュリティ対策を行えます。パッケージのアップデートによる脆弱性対応が重要ですが、ベンダーの対応スピードに依存するためアップデートが遅れると脆弱性のリスクが高まる可能性があります。また構築するベンダーによってセキュリティ対策の質が異なります。
フルスクラッチ
フルスクラッチ開発は、ゼロからECサイトを設計・開発する方式です。高度なセキュリティ設計や独自の仕様・要件に基づいた運用が可能ですが、すべての対応を自社で実施する必要があり、コストと手間がかかります。構築するベンダーのスキルに依存するのは言うまでもありません。
オープンソース
オープンソースのECでもフルスクラッチと同様、セキュリティ対策は運営者自身の責任となることが多いです。独自の仕様・要件に基づいた運用が行える一方、セキュリティに関する知識やスキルが不足していると、脆弱性を適切に管理できず、情報漏洩のリスクが高まります。
EC-CUBEならセキュリティ対策も万全
オープンソースはソースコードが公開されているという点から、しばしばセキュリティ面の不安が指摘されます。ソフトウェアの開発・提供元は継続的なセキュリティ対策に取り組んでいますが、中でも国内外の多数の企業に利用されているオープンソースECソフトウェア「EC-CUBE」は、可用性・拡張性・セキュリティなどの非機能要件を高水準でパッケージ化したエンタープライズ向けサービス「EC-CUBE Enterprise Infrastructure」を提供しており、安全なECサイトの構築を支援しています。複数の診断ツールによるチェックと社外ベンダーによるセキュリティ診断を定期的に受けることでセキュリティ品質を維持するものです。
オープンソースなら「EC-CUBE」が断然おすすめ!より高度なエンタープライズ向けも登場

ASP・ECパッケージ・フルスクラッチ・オープンソースの4つのECサイト構築方法について詳しく見てきました。それぞれの構築方法に長所・短所がありますが、作りたいサイトの規模感や構築の自由度、コスト性など様々な要素から検討してください。
EC事業が順調に成長してゆくと商品点数や顧客も増え、複雑化する販売形態やビジネスモデルにあわせてサイトも改良してゆく必要に迫られます。長期的な通販ビジネスの成長を目指すなら売上規模や顧客層の拡大に合わせてサイトを柔軟に改変・改良しやすいオープンソースをおすすめいたします。
中でもオープンソースECソフトウェアとして国内で最もシェアが高い「EC-CUBE」は、単品通販・スモールスタートから本格的な大規模ECまであらゆる規模のECサイトに対応可能です。
EC-CUBEの標準機能でも自社の商材や運営手法に沿ったオリジナルECサイトを自由に構築できますが、より高度で複雑な販売形態により差別化を図るためには安定的に稼働しセキュリティ性の高い運用システムが求められます。
- 高機能な定期購入機能を導入したい
- 自社独自のECモールを運営したい
- 企業向けの販売に適したBtoB ECサイトを構築したい
- 今のECサイトを多言語対応させたい
こうした様々なタスクに柔軟に対応できるようにイーシーキューブ社では大規模EC向け構築・運用サービス「EC-CUBE Enterprise(イーシーキューブ エンタープライズ)」を提供しています。多彩なECビジネスに特化した専用機能や生成AIを活用した独自の開発プロセス「EC-CUBE EQ」など、国内トップレベルの本格的なECシステムで競争力のあるオンラインビジネスの構築を実現します。
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