UCCコーヒープロフェッショナル、複雑なBtoB物流と約1万アイテムの受注網を「EC-CUBE」で刷新
UCCコーヒープロフェッショナル
株式会社
フーヅフリッジ株式会社
渡邊 和馬 様(写真右)
フーヅフリッジ株式会社
石戸谷 佳純 様(写真左)
食品
複雑な要件も100%叶える。
ベンダー依存を脱却し、自社専用EC基盤を。
「UCC上島珈琲」などをグループに持ち、コーヒーや食品、マシンなどを飲食に携わる業務用のお客さまに販売するUCCコーヒープロフェッショナル様は、国内で最大規模のシェアを誇るEC構築オープンソース「EC-CUBE」を導入し、商品の注文から発送までを最適化しています。UCCコーヒープロフェッショナルでU-サポートチームマネージャー兼 UCCグループの業務用食材ECサイトフーヅフリッジで取締役を務める渡邊和馬様は、「全国の複数の倉庫から在庫状況と配送距離をもとに自動で出荷を最適化するというBtoB特有の商習慣に対応できるのが強みだ」と説明します。渡邊様とフーヅフリッジ EC事業部主任の石戸谷佳純様に「EC-CUBE」導入の経緯や、評価点、「EC-CUBE」との連携内容、今後の成長戦略などについて伺いました。
お客様情報
UCCコーヒープロフェッショナル株式会社
UCCグループの業務用食品卸事業を担当する中核企業。
カフェ、レストラン、ホテルなどの飲食店や、オフィス、病院、学校給食向けにコーヒー関連製品、食材、機器の販売やソリューション提案を行っています。
大手チェーン店から地方の一軒店まで対応
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まず貴社の事業から教えてください。
- 渡邊 様:
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私たちはUCCグループの中で、主に「業務用」を専門に扱っています。一般消費者がスーパーマーケットやコンビニエンスストアで目にするUCCのコーヒーは家庭用ですが、私たちはホテル、レストラン、カフェ、さらには病院や事業所といった、飲食に携わる業務用のお客さまへコーヒーや食材をお届けするのが役割です。
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規模感はどうなっていますか。
- 渡邊 様:
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全国に約90の支店があり、主に自社倉庫からの発送とメーカーからの直送のモデルを取っています。大手チェーン店さまはもちろんですが、地方の山奥にある一軒の喫茶店さままで、私たちのネットワークが網羅しています。
- 石戸谷 様:
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実は当社はコーヒーだけでなく、食材や製菓材料まで幅広い商材を取り扱っています。喫茶店のオーナーさまが、当社に一本電話をすれば、お店で必要なものが全てそろう。それが私たちの強みであり、長年愛されてきた理由でもあると考えています。
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その「電話一本」というアナログで強固な関係性をデジタルにシフトさせるのは、並大抵のことではなかったと思います。なぜ、ECサイトを刷新しようと考えたのでしょうか。
- 渡邊 様:
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2017年から旧システムでECを運用していましたが、実はその中身が限界を迎えていました。飲食業界はDXが非常に遅れており、当初は手探りで構築したため、ほぼスクラッチに近い状態だったんです。
消費税増税への対応や、BtoB特有の機能を追加したりするたびに、別の場所に影響が出る。動作も重くなり、このままでは拡大を続ける取引を支える基幹としての安定性を保てないと危機感を抱きました。それが「EC-CUBE」への移行を決めたきっかけです。
フーヅフリッジ株式会社 取締役 渡邊様
柔軟なカスタマイズ性などBtoBに必要な機能を評価
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なぜ「EC-CUBE」を選択したのでしょうか。
- 渡邊 様:
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柔軟なカスタマイズ性と、国内での圧倒的なシェア、そしてセキュリティーの信頼性です。BtoBサイトは、一般的なBtoCサイトとは比較にならないほど裏側のロジックが複雑です。私たちの独特な商習慣を再現するには、「EC-CUBE」のような「骨組みがしっかりしていて、かつ自由が利く」プラットフォームが最適でした。
どこの倉庫からの発送が最適か把握可能
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今回導入に当たっての課題は何でしたか。
- 渡邊 様:
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一番の難所は、物流と在庫のロジックです。当社には全国に拠点がありますが、EC注文に対して「どこの倉庫から発送するのが最短で、かつ在庫の引き当てが最適か」を瞬時に判断する仕組みが必要でした。
飲食店にとって、明日使用する食材が届かないのは死活問題です。当社のサイトは「午後3時までに注文すれば、翌日に届く」という仕組みを構築しています。午後3時に注文が殺到した後、数分以内に全データを処理し、全国5箇所の拠点倉庫のうち在庫状況と配送距離をもとに「どこから送るのが最適か」を判断して在庫を発送するロジックを「EC-CUBE」上で構築しました。
もしメインの倉庫で欠品していても、別の倉庫に在庫があればそこから発送します。そして欠品時には自動でお詫びのクーポンを発行するなど、手運用では不可能なスピード感をシステムで自動化しています。これは「EC-CUBE」と連携している制作会社さまから推薦された方法でした。
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システムが整っても、ユーザーである飲食店が使ってくれないと意味がないとも思います。お客さまをどのようにデジタルに導いたのでしょうか。
- 渡邊 様:
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これが最も大変でした。「スマホなんて使わない」「電話の方が早い」というお客さまはやはり多いです。そこで、私たちはコールセンターや現場の営業担当と連携して、丁寧で細やかなフォローを徹底して行いました。
- 石戸谷 様:
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ログイン方法が分からないお客さまにはお電話で丁寧に伴走し、一度使っていただければ「履歴から2クリックで注文できる便利さ」に気付いてもらえるようにしました。
また、EC注文ならポイントが貯まるといったメリットもセットで提案しました。BtoBにおけるDXは、単に便利な道具を置くだけでは意味がありません。お客さまの生活習慣の中にどのように入り込むか。最終的には、コールセンターの担当者が「ECの方がお得ですよ」と一人一人に寄り添う、非常に地道な取り組みが成功を支えました。
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サイトのデザインや操作性についても、BtoBならではの工夫が見受けられます。
- 渡邊 様:
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企業さま向けなので、詳しくはお見せできませんが、サイトのトップページログイン直後に「前回買った商品」や「お気に入りリスト」が非常に大きく配置されています。一般的なECサイトなら、新しい商品との出会いや「ときめき」が大事ですが、飲食店さまの場合は違います。「いつものコーヒー」「いつもの砂糖」「いつものカップ」などを、いかに時間をかけずに発注できるかを追求しています。
いわゆる「検索させないサイト」が理想でした。私たちのお客さまは忙しい合間にスマホを取り出して発注します。前回と同じものを2クリックで注文完了させる。この効率性こそが、BtoBにおける最高のホスピタリティだと思っています。こちらも制作会社さまと連携してページを作成しました。
- 石戸谷 様:
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商品数も約1万アイテムありますが、カテゴリー分けも「喫茶関連」「デザート・スイーツ」「カレー・ハヤシ」「麺類」など、お客さまが自分の立ち位置から迷わず辿り着けるようにしています。
直近では、自社在庫だけでなく、メーカーから直接お客さまへ届ける「直送品」もあります。この管理も「EC-CUBE」で大きく進化した部分です。コーヒーだけで約200種類、全体では約1万アイテムを扱っていますが、これをすべて自社倉庫で抱えるのは不可能です。以前のシステムでは直送品の注文管理が煩雑でしたが、今回は「EC-CUBE」側で注文を自動的に仕分け、各メーカーへ出荷データが届くロジックを組み込みました。
- 渡邊 様:
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お客さまからすれば、自社便で届く商品も、メーカーから届く直送便も、一つのカートで決済できる。「どこから届くか」を意識させずに、「ここで買えば何でも揃う」というワンストップ性をシステムで実現しました。これにより、在庫リスクを負わずに品ぞろえを大幅に広げられるようになりました。現在は、食品だけでなく店舗で使う食器や消耗品まで拡大しています。
「スマホで注文しやすくなった声」多数
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本格稼働からしばらく経過しましたが、手応えはいかがですか。
- 渡邊 様:
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以前のようなシステム的な不安が解消され、非常に安定して稼働しています。お客さまからも「スマホで発注しやすくなった」という声を多くいただいています。何より、運用チームが自分たちでキャンペーンを実施したり、コンテンツを更新したりといった「攻めの運用」ができるようになったのが最大の成果です。
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最後に、今後の展望を教えてください。
- 渡邊 様:
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日本の飲食業界は、人手不足を含め非常に厳しい状況にあります。だからこそ、発注業務のようなルーチンワークを徹底的にデジタルで効率化し、飲食に携わるお客さまが「おいしいコーヒーを淹れる」「お客さまをおもてなしする」というクリエイティブな時間に集中できる環境を作りたい。当社はBtoB向けのECサイトの運用も含め、そのためのベストパートナーであり続けたいと考えています。