リピーターを増やすゲーミフィケーション
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ECサイト運営では、新規顧客獲得と同様にリピーター獲得が重要です。
リピーターはサイトを信用しているため一度にたくさんの商品を購入して頂けます。
また、何度もサイトを利用してくれる方はサイトでの購入にメリットを感じているため、知り合いやSNSなどで、サイトを宣伝してくれます。
このようなメリットを享受すると、安定したサイトの運営ができるようになります。
リピーターを増やすために施策は色々とありますが、今回はゲーミフィケーションに焦点を当てていきたいと思います。
ゲーミフィケーションとは
ゲームの考え方やデザインの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用することをゲーミフィケーションと言います。
ゲームは、プレイヤーを楽しませ飽きさせないように様々な工夫が行われております。
これらの工夫をECサイトに取り込み、飽きずに何度も訪問をしたくなるサイトの構築を行うと、リピーターの獲得が狙えます。
例えば、楽天ランクアップ制度やAmazonレビュアーランキングなどがゲーミフィケーションの一部と言えます。
4つのタイプの「ゲーム好き」
ゲーミフィケーションを利用するには、様々タイプのゲーム好きのいることを考慮しなければなりません。
同じゲーム好きであっても人によって好きなゲームは違います。
また、同じゲームであっても人によって満足する体験は違ってきます。
これらの、ゲーム好きの違いに注目し、それを4つタイプに分類したのがリチャード・バートル氏です。
バートル氏はプレイヤーを「アチーバー」「キラー」「エクスプローラー」「ソーシャライザー」4つのタイプに分けました。
4つのタイプを知ると、活用しようとしているゲーミフィケーションのアイディアが、どのタイプを取り込めるのか分析ができます。
分析することで取り込めていないタイプが分かり、そこを補うには何をすれば良いのか明確になります。
それにより、取り入れられてないタイプを取り込むためのアイディアが生まれ、幅広くリピーターを取り入れられるようになります。
例えばレビュアーランキングを実装すると決めたとします。
これにより競い合いが好きな人(キラー)や、「参考になった」などの反応が貰えることに満足する人(ソーシャライザー)を取り込める事ができます。
ここに更に何を実装すれば「アーチバー」や「エクスプローラー」を取り込めるのかを考えられうようになります。
(1): 「アチーバー/達成者」
アーチバーは、レベル上げやコレクションのコンプリートなど目標の達成に満足感を感じます。
キャラクターの獲得やレベル上げが好きだったり、アイテムのコンプリートが好きな人はアーチバーと言えるでしょう。
例えばレビューを書くことでレビュアーランクがアップしたり、特定の行動でバッジを貰えるなどのアイディアはこのタイプを取り込めます。
(2): 「キラー/殺人者」
キラーは他のプレイヤーと競い合い、自分の方が強いと証明したり、ランキングで上を目指すことに満足感を感じます。
対人戦が好きな人や、ランキング上位の獲得に喜びを感じる人はキラーと言えるでしょう。
先程例に出した、レビュアーランキングはこのタイプを取り込めます。
(3): 「エクスプローラー/探検家」
エクスプローラーは、冒険や探検をし新しい知識を得たりや未知の領域を発見に満足感を感じます。
ストーリーをどんどん進めていったり、隠し要素を見つけることが好きな人はエクスプローラーと言えるでしょう。
例えば評価されているレビュアーしか訪問できないページがあり、そこでしか手に入らない物があるなどのアイディアはこのタイプを取り込めます。
(4): 「ソーシャライザー/社交家」
ソーシャライザー、ゲームを通して他のプレイヤーとの関わりを持つことに満足感を感じます。
ゲーム内のコミュニティで交流や共闘したり、他のSNSでゲームの情報を共有するなど、ゲームをコミュニティツールとして使う人は、このタイプと言えるでしょう。
レビューに「いいね(参考になった)」ボタンを取り付ける。レビューに対して質問ができるようにするなどのアイディアはこのタイプを取り込めます。
これらの4つタイプの分類を意識しゲーミフィケーションを作成すると、多くの幅広い層のリピーターを獲得できます。
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ゲーミフィケーションに必要な要素
目的の明確化
ゲーミフィケーションを通してユーザーにどのような行動をして頂きたいのか明確にします。
そうすることにより、何のためにやっているのかと迷子になることを防ぎ、結果をフィードバックしやすくなります。
今回はユーザーに何度もリピートしていただくことを目標としています。
課題の設定
利用者に目的の行動を取ってもらうための方法を考えます。
この時、毎日ログインするなどの簡単なものから、商品のレビューをするなど時間のかかるものまで段階的に設定していきます。
簡単なものしかない場合は飽きてしまいますし、難しいものしかない場合は挑戦前に頓挫してしまうためです。
報酬
課題をクリアした時の報酬を設定します。
先ほど設定した課題から難易度に応じた報酬を用意し、何をするとどのような報酬が貰えるのか明確にしておくとよいです。
課題を達成するユーザーのモチベーションに繋がります。
報酬も3種類の報酬があります。
(A): マネタリーリワード
ポイントやクーポンなどの金銭的な価値のあるものを報酬とするもの。
(B): インナーリワード
達成感や向上感、自分だけが特別待遇を受けるなど、自分自身の心の中で強く意味を持つもの。
(C): ソーシャルリワード
社会的名誉やTwitterやInstagramのいいねなど、他者から承認されることで満足感を得られるもの。
課題やタイミングによって、これらの報酬を使い分けると良いでしょう。
社会的名誉やTwitterやInstagramのいいねなど、他者から承認されることで満足感を得られるもの。
課題やタイミングによって、これらの報酬を使い分けると良いでしょう。
フィードバックの即時可視化
ユーザーの課題のクリア状況などフィードバックの即時可視化を行うことでモチベーションアップにつながります。
例えば毎日ログインという課題で、累計で何日ログインしたか、今日が何日目で報酬まであと何日か分かると、明日もログインしよう気になります。
レビュワーランキングも即時に反映されると、この行動によってランキングが上がった。
最近レビューを投稿していなかったのでランキングが下がったからまた投稿しようなどモチベーションにつながります。
ECサイトの要件定義時には、業務的に必要な機能のみでなく、このように遊びの機能を盛り込むことで、リピーター獲得に繋がりやすくなります。
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