EC物流とは?基礎から市場動向、おすすめの物流会社、現場の課題と改善策まで徹底解説!物流体制と連携した最適のECシステム構築のポイント

#ECの知識

複雑な要件も100%叶える
ベンダー依存を脱却し、自社専用EC基盤を。

まずは相談する

「売上は順調に伸びているのに、なぜか手元に利益が残らない…」
「バックヤードの出荷作業や在庫管理に追われ、本来注力すべきマーケティングや商品開発に全く手が回らない…」

EC事業を運営する中で、このような壁にぶつかっていませんか?

ネットショップにおいて、購入者は「指定の期日に商品が届いて当たり前」ですが、その裏側にある「物流」は、顧客満足度を左右する極めて重要な顧客接点です。しかし、近年の配送コストの高騰や人手不足、多様化するユーザーニーズにより、物流現場の負担は増大し続けています。
本記事では、EC物流の基礎知識や仕組み、実店舗との違いといった基本から、最新データに基づいた市場動向、さらには現場が直面する課題と具体的な解決策までを徹底解説します。貴社の課題解決の参考になれば幸いです。

EC物流とは?実店舗の物流との根本的な違いと特徴

EC物流とは、オンラインショップ(ECサイト)で販売された商品を、注文受付から出荷・配送・返品対応に至るまで、一連の流れとして管理・実行する物流業務全体を指します。単に商品を運ぶだけでなく、極めて広範な業務領域を担っている点が特徴です。
特にECでは、システムと物流が密接に連動しており、受注情報をもとに迅速かつ正確な出荷が行われる必要があります。EC物流は単なるバックエンド業務ではなく、事業全体のパフォーマンスや顧客満足度に直結する重要な機能といえます。

「BtoB物流」と「BtoC物流」の違い

物流には大きく分けて、企業間で商品をやり取りする「BtoB物流」と個人消費者に商品を届ける「BtoC物流」があり、EC物流は主に後者のBtoC物流に該当します。

BtoB物流では、店舗や法人に商品をまとめて一括配送するケースが一般的です。出荷先の数は比較的限定されており、1回あたりの出荷量も多く、業務フローが安定しやすい傾向があります。
一方、BtoC物流は全国の個人宅に商品を1件ずつ個別配送する必要があり、注文ごとに配送先・商品内容・配送日時の指定も異なるため、業務ははるかに複雑です。さらに注文数の変動も大きく、セールやキャンペーン時には出荷量が急増するなど、柔軟な対応力も求められます。

EC物流(BtoC)の3つの特徴

EC物流ならではの重要な3つの特徴をご説明します。これらの特徴を踏まえた上で、最適な物流体制の構築や課題解決を考えることになります。

①小口・多頻度

ECでは、1回の注文ごとに1~数点の商品を出荷するケースがほとんどです。これが1日に数百、数千と積み重なるため、ピッキングや梱包の作業は非常に細かく、かつ高頻度で発生します。効率的なオペレーション設計が不可欠です。

②リードタイムの短さ

近年のECは「当日出荷」や「翌日配送」が当たり前となり、スピードが競争力の一つになっています。注文から出荷までのリードタイムをいかに短縮できるかが、顧客満足度を大きく左右します。倉庫内の作業効率化やシステム連携の最適化が重要です。

③顧客体験への直結

EC物流は単なる裏方業務ではなく、顧客体験の一部でもあります。梱包やラッピング、チラシやクーポンなどの同梱物は、いわば1to1のマーケティング施策です。一方で、誤出荷や配送遅延は即座にクレームや信頼の低下につながります。

「システムに業務を合わせる」妥協は終わりにしませんか。複雑な要件も100%叶える、ベンダー依存のない自社専用EC基盤を。
自社要件を相談する

最新データで見るEC物流市場の規模と今後の動向

次に近年のEC物流市場の動向について各種データから考察していきます。

物販系ECの市場規模は成長の一途

まず前提として、EC物流の需要は、EC市場そのものの動向と強く連動しています。そしてEC市場全体は、堅調に拡大を続けています。
経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円(前年比+5.1%)と4年連続で拡大。その中でも、物流と特に関係が深い「物販系分野」においては15兆2,194億円に達し、初めて15兆円を突破しました。またこの分野では2014年以降一度も市場規模が縮小することなく成長を続けており、この動きは他の分野(サービス系分野・デジタル系分野)には見られないものです。
また、EC化率(全商取引に占めるECの割合)も9.8%まで上昇しており、コロナ禍による急成長後も、ECは一過性のトレンドではなく「日常の購買インフラ」として定着していることが分かります。
このように、市場規模・EC化率ともに拡大を続けていることから、今後もECに伴う物流需要は中長期的に増加していくと考えられます。

※ 引用:経済産業省 商務情報政策局 情報経済課「令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

EC化率の上昇が「物流需要」を直接押し上げる

EC市場の成長は、そのまま物流市場の拡大につながります。特に重要なのが、EC化率の上昇による「配送件数の増加」です。

店舗販売(オフライン)からEC(オンライン)へとシフトすることで、これまで店頭での受け渡しで完結していた商品購入に個別配送というプロセスが加わり、いわゆる「ラストワンマイル(物流の最終拠点からエンドユーザーまでの区間)物流」へと置き換わります。EC化率が1%上昇するだけでも、膨大な数の配送が新たに発生するのです。
矢野経済研究所による「小売・EC物流市場に関する調査(2025年)」においても、EC市場の拡大に伴いラストワンマイル物流の需要が増大し、物流市場全体を押し上げていると指摘されています。
従来の店舗向け一括配送中心の物流から、個人宅向けの小口配送へと需要がシフトしている点が、近年の大きな変化です。

拡大の裏で深刻化する「物流の2024年問題」

EC物流市場が拡大を続ける一方で、物流現場は深刻な課題に直面しています。
象徴的なのが、いわゆる「2024年問題」です。これは、働き方改革関連法によりトラックドライバーの時間外労働に上限規制が適用されたために、輸送能力の低下や人手不足のさらなる深刻化が懸念される問題です。
もともと物流業界は慢性的な人材不足やコスト上昇といった構造的課題を抱えていましたが、EC需要の増加によってその負担は一層拡大しています。結果として、

  • 配送リードタイムの維持が難しくなる
  • 配送コストの上昇が事業収益を圧迫する
  • 繁忙期に対応しきれない

といった問題が顕在化しつつあります。
物流需要は確実に増え続けていますが、それを支える現場のリソースには限界があります。EC物流を考える上ではこうした構造的な問題についても注目すべきでしょう。

EC物流を構成する6つの業務プロセス

EC物流において、商品が倉庫に届いてから顧客のもとへ出荷されるまでには、複数の工程が連携しながら進行しています。これらのプロセスはそれぞれが独立しているのではなく、前後の工程と密接に結びつき、一つの「仕組み」として機能することで正確かつ迅速な出荷を実現しています。ここでは、EC物流を構成する6つの業務プロセスを、時系列に沿って見ていきます。

①入荷

まずは、仕入先やメーカーから商品が倉庫へと搬入される「入荷」の工程です。ここでは、事前に登録された入荷予定のデータと照合しながら、どの商品がどの数量入ってきたのかを確認します。
この段階での情報の正確性は、後続の在庫管理や出荷業務に大きく影響するため、システムとの連携が重要になります。

②検品

入荷した商品に対して、数量や品番、状態に問題がないかを確認するのが「検品」です。破損や汚損、不良品が混在していないかをチェックし、問題があればこの時点で切り分けます。
ここでの確認精度が低いと、不良品の出荷や在庫データのズレにつながるため、品質を担保する重要な工程です。

③棚入れ・保管

検品を終えた商品は倉庫内に格納されます。これが「棚入れ・保管」の工程です。
商品は種類やサイズ、出荷頻度などに応じて最適な場所に配置され、効率的に取り出せる状態で管理されます。
このとき、倉庫管理システム(WMS)などを活用し、「どこに・何が・いくつあるか」を正確に把握しておくことが、後のピッキング精度とスピードを左右します。

④ピッキング・流通加工

受注が入ると、注文内容に応じて商品を倉庫から取り出す「ピッキング」が行われます。EC物流では1件ごとに内容が異なるため、正確かつ迅速な作業が求められます。
あわせて、ラッピングやセット組み、チラシの同梱といった「流通加工」が行われるケースも多く、ここで顧客ごとの付加価値が加えられます。

⑤梱包

ピッキングされた商品を、配送に適した状態にまとめるのが「梱包」です。商品サイズや特性に応じて適切な資材を選び、破損を防ぎつつ、無駄のない荷造りを行います。
また、納品書や販促物の同梱、見た目の美しさなども顧客体験に影響するため、単なる作業ではなく品質管理の一環として重要な役割を担います。

⑥出荷

最後に、梱包された商品を配送業者へ引き渡す「出荷」の工程です。配送ラベルの発行や送り状の貼付、配送業者ごとの仕分けなどが行われます。
出荷データはECシステムと連携され、顧客への発送通知や追跡番号の共有をもって一連のプロセスが完結します。

なぜ難しい?多くのEC事業者が直面する「5つの物流課題」

EC物流の重要性が増す一方で、現場では日々のオペレーションに追われ、様々な課題が蓄積しているケースも少なくありません。
既に述べたように「小口・多頻度」「短納期」「需要の変動が大きい」といった特性を持つEC物流は、従来の物流以上に運用の難易度が高く、わずかの歪みがトラブルやコスト増につながります。ここでは多くのEC事業者が直面しがちな代表的な5つの物流課題について、具体的な現場のシーンを交えながら解説します。

①業務の属人化

例えば、「ギフトラッピングの綺麗な包み方」や「壊れやすい商品の緩衝材の詰め方」といった繊細な作業がマニュアル化されておらず、ベテランのパートスタッフの“経験と勘”に頼っているケースは少なくありません。普段は問題なく回っていても、その担当者が急に休んだ途端、現場は一気に混乱します。
「ラッピングの仕上がりが雑でクレームが入った」
「梱包が甘く、配送中に商品が破損してしまった」
「誰もやり方が分からず、出荷自体が止まってしまった」
こうした属人化の怖さは、単なる作業効率の低下にとどまらず、品質のばらつきや業務停止リスクに直結する点です。EC物流では一定の品質・スピードを安定して提供する必要がありますが、業務が個人に依存した状態ではその持続的な実現が難しくなります。

②波動対応の限界

楽天スーパーSALEや年末商戦で注文が一気に押し寄せ、倉庫はまさに戦場のような状態に。現場スタッフだけでは回らず、社長やマーケティング担当まで総出で、深夜まで段ボールを組み立て、ピッキングや梱包に追われる──こんなご経験はないでしょうか。出荷遅延によるクレームや機会損失が発生してしまうケースも少なくありません。
一方で、セールが終わり閑散期に入ると状況は一変し、繁忙期に備えて確保したアルバイトの手が空き、作業量は大きく減少、結果として余計な人件費だけが発生するという非効率な状態に陥ります。
このように、繁忙期は人手が足りず、閑散期は人が余るという板挟みの構造がEC物流の大きな難しさです。需要に応じて人員や体制を柔軟に最適化するのは容易ではなく、多くの現場がこの波動対応の限界に直面しています。

③保管スペースの不足

起業当初は小規模な在庫で回っていたのが、事業拡大やヒット商品の誕生で在庫が急増し、気付けばオフィスの一角だけでは収まりきらず、会議室や通路にまで段ボールが山積み。「打ち合わせスペースが使えない」「通路が狭くなり作業効率が落ちる」「人を増やしたくてもデスクを置けない」といった状況に陥るケースもあります。
またこのような状況では、「どこに何の商品があるのか分からない!」「探す時間がかかって非効率…」といった在庫管理の混乱を招き、ピッキングミスや出荷遅延といった別のトラブルにもつながりやすくなります。
保管スペースの問題は事業成長の裏返しでありながら、放置すると現場の生産性や正確性を大きく損なう要因となります。適切なキャパシティ設計ができていないと、成長そのものがボトルネックになってしまうのです。

④チャネル間の在庫のズレ

自社ECサイトとモール(楽天・Amazonなど)で同一の商品を販売している場合、在庫情報がリアルタイムで同期されていないとズレが生じます。また深夜帯に複数チャネルで同時に注文が入った結果、在庫の引き当て処理が追いつかず「売り越し」が発生、翌朝に「申し訳ありませんが在庫切れで…」と謝罪対応に追われるケースが見られます。
さらに「本当は在庫があるのに、各チャネルに安全在庫を持たせているため販売機会を逃している」といった機会損失や、「返品・キャンセルの在庫反映が遅れ、在庫は戻っているのに売れない」などのトラブルも。
チャネル間の在庫のズレは、顧客満足度の低下だけでなく、売上機会の損失や現場の運用負荷増大を招く厄介な課題です。複数チャネル展開が当たり前になった今、その管理の難易度は年々高まっています。

⑤利益の圧迫

「2024年問題」による運送会社の送料値上げや、段ボール・緩衝材といった資材費の高騰によるコスト増分を、本来なら商品価格に転嫁したいところですが、競争が激しい中で簡単に値上げできないため、結果として「こんなに売上は増えているのに利益は全然残らない」という事態が見られます。
送料無料ラインを維持するための負担、返品・交換にかかる往復送料、セール時の急な人員確保による人件費増などもEC物流に関連するコスト要因です。
また、無駄な動線による作業時間の増加やピッキングミスによる再出荷、過剰梱包による資材ロスなど、非効率な物流オペレーションも利益を蝕みます。
EC物流におけるコストは多層的かつ見えにくく、適切なコストコントロールができていないと「売れば売るほど忙しいのに儲からない」という構造に陥ってしまうのです。

自社に最適な物流体制はどれ?

ここまで見てきたように、EC物流には構造的な難しさがあり、事業の成長と共にその負荷は確実に増していきます。その中で重要になるのが、「どのような物流体制を選択するか」という視点です。物流は一度仕組みを固めると簡単には変えにくいため、自社のフェーズや戦略に応じた選択が求められます。

ECにおける代表的な物流体制は、大きく「自社物流」「物流代行(3PL)」「フルフィルメントサービス」の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、自社にとって無理のない運用を目指しましょう。

自社物流(インハウス運用)

自社物流は、倉庫の確保から人員の配置、日々の入出荷業務に至るまで、全てを自社で担う運用形態です。
オペレーションを自社の裁量で細かくコントロールできるのが最大の利点。ブランドの世界観に合わせた梱包や同梱物の設計、イレギュラー対応なども柔軟に行えるため、顧客体験を重視したい事業者にとっては大きなメリットとなります。
また、現場で得られるノウハウがそのまま自社に蓄積される点も、中長期的には資産となります。
一方で、その自由度の高さはコストや運用負荷と表裏一体です。倉庫賃料や人件費などの固定費を抱えやすく、出荷量の増減に応じた対応が難しいという側面があります。特に、事業が成長して出荷量が増えてくると、スペース不足や人員確保、業務の標準化といった課題が一気に顕在化し、結果として物流がボトルネックになってしまうケースも少なくありません。

物流代行(3PL)

物流代行(3PL)は、入荷・保管・出荷といった物流業務を専門の事業者に委託する形態です。自社で物流機能を抱え込まず、外部のリソースを活用するので業務の効率化と最適化を図れます。
物流の専門企業は、倉庫設備や人員体制、運用ノウハウをすでに整備しているため、自社でゼロから構築するよりもスピーディかつ安定した運用が期待できます。
また費用面においても、出荷量に応じた従量課金が中心となるため、固定費を抑えながら運用できる点は大きな魅力です。繁忙期・閑散期の波動にもある程度対応しやすくなり、経営的リスクの軽減にもつながります。さらに、物流業務を切り離すことでマーケティングや商品開発といったコア業務にリソースを集中できる点も見逃せません。
ただし外部委託である以上、現場を自社の思い通りに細かくコントロールするのは難しくなります。梱包仕様やオペレーションのカスタマイズには制約が生じる場合もあり、委託先との連携や要件定義の精度が運用品質を大きく左右します。適切なパートナー選定と運用設計が不可欠です。

フルフィルメントサービス

フルフィルメントサービスは、物流業務に加えて、受注処理や決済、カスタマーサポートなど、EC運営に関わる一連の業務を包括的に提供するサービスです。特に大手のサービスでは注文から配送までが一体化されており、事業者側の運用負荷を大幅に軽減できる点が特徴です。
人的リソースが限られている事業者でも短期間で安定した運用体制を構築できるのがメリットです。また、配送スピードや品質が一定水準で担保されるため、顧客満足度の向上にも寄与します。新規事業の立ち上げや、スピード重視での拡大を目指すケースでは、有力な選択肢となるでしょう。
一方でサービスの自由度は低くなりがちで、独自のブランディングを反映した梱包や細かな顧客対応などは難しい場合があります。顧客接点がプラットフォーム側に寄ることで、EC事業者は顧客データや関係性を蓄積しにくい側面もあります。
また手数料体系が複雑で、規模が大きくなるにつれてコスト構造が見えにくくなる点にも注意が必要です。

多くの事業者にとって現実的なのは「物流代行(3PL)」

このように3つの物流体制にはそれぞれ明確な特徴がありますが、実務的な観点で見ると、事業の成長に伴って「物流代行(3PL)」へ移行するケースが多いのが実情です。

自社物流は自由度が高い反面、規模拡大に伴う負荷やリスクが大きくなりやすく、フルフィルメントサービスは手軽である一方で、長期的には自由度やコスト面で制約を感じる場面が出てきます。
その中で3PLは、専門性の高い物流機能を活用しながら、自社の戦略に応じた柔軟な運用を実現できるバランスの取れた選択肢といえます。
特に、出荷量が増え始め「現場が回らない」「人やスペースが足りない」といった課題が顕在化してきたタイミングでは、アウトソーシングの検討が現実的な一手といえるでしょう。

EC物流代行サービス・おすすめ15社

物流代行(3PL)を検討する際、多くの事業者が悩むのが、何を基準に会社を選べば良いのかという点です。物流代行会社は数多く、得意な商材やサービスの強み、料金体系などは各社で大きく異なります。
ここでは、EC事業者の導入実績が豊富な物流代行サービスを厳選してご紹介しますので比較検討のご参考になさってください。

比較一覧表

会社名・サービス名 初期・月額固定費 料金体系 対応範囲 物流拠点 導入実績 特徴・強み
オープンロジ 無料 / 無料 従量課金制 EC物流代行・発送代行・フルフィルメント 全国70の提携倉庫ネットワーク 13000社以上 ・70拠点のフルフィルメントで越境EC・国内発送もワンストップ
・ソフトウェアによる自動化・効率化
STOCKCREW 無料 / 無料 従量課金制 EC物流代行・発送代行 関東エリア2拠点 2210社 ・BtoC・BtoB発送、越境ECやFBA納品などにも対応
・API連携で発送業務を自動化
ウルロジ 要問合せ 従量課金制 発送代行・3PL・受注代行・CS 都内4拠点 約300社 ・費用対効果の高さと柔軟なサポート体制で継続率98.2%
・商材特有の物流課題を考慮した最適な物流を提案
ロジスピ 無料 / 無料 従量課金制 発送代行・販売管理・倉庫サービス - 1000ユーザー ・シンプルで使いやすいシステム
・EC事業者だからできる柔軟なサービスとサポート体制
ロジモプロ 無料 / 無料 従量課金制 発送代行・倉庫オペレーション - 3000ユーザー以上 ・物流倉庫会社が直接運営
・豊富なオプションサービスと柔軟性
ロジプレミアム 要問合せ 見積もり EC物流代行 - 500社 ・業界に合わせた「特化型物流」
・専属物流チームによるソリューション提案
関通ホールディングス 要問合せ 見積もり 物流代行・受注管理代行・コンサルティング 関西15拠点・関東5拠点 1000社以上 ・エリアに拠点を集中させ総合力を高めるドミナント戦略
・自社開発のWMSで柔軟なカスタマイズ・システム連携
スクロール360 要問合せ 見積もり EC物流代行・発送代行・フルフィルメント 全国19拠点 800社以上 ・戦略的な次世代CRM物流に強み
・集客・CRMから通販システム開発までサポート
アートトレーディング 要問合せ 従量課金制 EC物流代行・発送代行・フルフィルメント - - ・独自の物流システム「mylogi」で受注~出荷をワンストップ管理
・ECサイト制作・運営代行・コンサルティングも対応
富士ロジテックホールディングス 要問合せ 従量課金制 EC物流代行・発送代行・フルフィルメント 全国18拠点 - ・創業100年以上の豊富な経験と実績
・API連携で90%以上の受注を自動出荷
三協 要問合せ 見積もり EC物流代行・受注代行・物流アウトソーシング 関西8拠点 - ・誤出荷ゼロへの徹底した取り組み
・高度な医療機器物流にも対応
共栄物流サービス 要問合せ 見積もり EC物流代行・発送代行・フルフィルメント - 2000社以上 ・EC物流とBPOをワンストップ
・ブランド体験をそのまま届ける梱包設計
ダイワコーポレーション 要問合せ 見積もり EC物流代行・発送代行・フルフィルメント・倉庫リーシング 関東エリア31拠点 1000社以上 ・関東・湾岸エリアに多数の物流拠点
・突発的な出荷量増減の対応に強み
テスココンポ 要問合せ 見積もり EC物流代行・発送代行・トラック運送 埼玉6拠点 ・北関東最大級の流通ネットワークを形成
・タグ発行やハンガー付けなどの付帯作業に強み
醍醐倉庫 要問合せ 見積もり EC物流代行・発送代行・販売代行 都内3拠点 ・創業100年以上の実績とノウハウ
・独自の販売代行サービス「売る倉庫」

物流代行サービス

オープンロジ

シンプルで使い勝手の良い、固定費無料・従量課金の物流アウトソーシングサービスです。受注から出荷までの業務を一元管理できる「EC自動出荷システム」と「物流代行サービス」で、EC運営における物流業務をワンストップでサポート。70拠点の倉庫ネットワークの活用で物流コストを最適化します。日本最大級の13,000社以上の導入実績があります。

STOCKCREW

初期費用・固定費無料で利用できるEC・通販の物流代行サービスです。全国一律・梱包作業費・資材費込みの明瞭な送料設計で1点からでも利用でき、越境ECやFBA、BtoB納品まで幅広いフルフィルメントに対応します。シームレスな接続による発送の自動化に強みを持ち、健康食品・化粧品・アパレルなど幅広い商材に対応した物流アウトソーシングです。

ウルロジ

費用対効果の高さと柔軟なサポート体制を強みとするEC物流代行サービスです。事業規模や商材(食品・サプリ・アパレルなど)特有の物流課題を考慮した、最適な物流体制を構築し、ビジネスに寄与します。EC通販をはじめ越境ECや小ロットの物流代行(発送代行)、3PLや受注代行、カスタマーサポートにも対応しています。

  • 公式サイト:https://ul-logi.jp/
  • 運営会社:ディーエムソリューションズ株式会社(東京都武蔵野市)

ロジスピ

全国トップクラスの低料金が魅力の発送代行サービスです。OMSとWMSを一体化した自社システムとのAPI連携により在庫管理や受注・発送業務を自動化。ECだけでなく店舗・BtoB・クラウドファンディング・ライブコマース・予約販売など多様なビジネスに適応可能。また運営会社自身がEC事業者であり、運営者の目線に立った柔軟なサービスとサポート体制を提供します。

  • 公式サイト:https://logisp.jp/
  • 運営会社:株式会社ウィズリンクス(大阪市中央区)

ロジモプロ

初期費用・固定費無料のEC向け発送代行サービスです。商品保管・出荷1件からでも利用でき、同梱対応・ギフトラッピングなどオプションサービスも充実。導入まで最短1週間という手軽さも魅力です。また2006年からEC・通販物流代行サービスを手掛けてきた物流倉庫会社・株式会社清長が運営しており、ノウハウや実績に安心感があります。倉庫設備の見学も可能。

ロジプレミアム

企業向けのEC通販特化型・物流代行サービスです。運営会社は発送代行サービス「ロジモプロ」も展開していますが、当サービスは物流課題の解決・業務最適化に主眼を置かれています。専属の物流チームにより、運用開始後も顧客のビジョンとの整合性を確認しながら改善を繰り返し、企業の成長をサポート。約3000社への提案実績と500社の運営実績があります。

物流会社

関通ホールディングス株式会社(兵庫県尼崎市)

物流アウトソーシングを中心に様々な物流サービスを手掛ける企業です。高度な物流ノウハウをパッケージ化した従量課金型のEC発送代行サービス「GAOW」の他、ECサイト受注管理代行・冷凍・冷蔵食品物流代行、倉庫賃貸、物流コンサルティングなどホールディング会社らしい多角的な事業展開が強みです。全拠点・全現場で自社開発WMS「クラウドトーマス」を利用。

公式サイト:https://www.kantsu.com/

株式会社スクロール360(静岡県浜松市)

あらゆる通販業務をワンストップで支援する物流代行会社です。フルフィルメント業務(物流代行・受注代行・決済代行・EC運営代行)にとどまらず、マーケティング支援(集客・CRM)から通販システムの開発まで、シームレスな連携力でフルサポートします。通販一筋35年の実績があり、豊富な知見とノウハウが強みです。「まごころフルフィルメント」がモットー。

公式サイト:https://www.scroll360.jp/

アートトレーディング株式会社(東京都豊島区)

ECサイトの制作・運営を中心に、保守管理・コンサルティング・物流・マーケティングなどEC関連業務を幅広く手掛ける企業です。同社のフルフィルメントサービス「mylogi」は、「システム×人によるハイブリッド物流」をコンセプトに、現場経験豊富な専門担当者による顧客目線の柔軟な物流設計や、クリエイティブ梱包による付加価値提供などを強みとしています。

公式サイト:https://art-trading.co.jp/

株式会社富士ロジテックホールディングス(東京都千代田区)

創業100年以上の豊富な経験と実績を持つ物流会社です。在庫管理から梱包・配送まで全ての業務を行うEC物流代行を提供しています。アパレル・化粧品・家電・冷凍冷蔵食品など幅広いジャンルの物流に対応。最短2週間でECビジネスを開始できるスタートアッププランや、物流倉庫のリプレイス、返品・交換に特化したフルフィルメントなどサービスも多彩です。

公式サイト:https://fujilogi.net/

株式会社三協(大阪府東大阪市)

EC物流や受注代行、倉庫運営代行やスイーツ・化粧品・アパレル・医療機器などの物流、物流コンサルティングなどを手掛ける物流会社です。「誤出荷ゼロ、在庫差異ゼロ」を実践する現場であり、物流品質を高めコストを下げる仕組みや、ミスしたくても出来ない仕組みを構築しています。物流専門のSEが在籍しているのも特徴で、自社開発WMS「SANTA」を使用し、徹底的なデジタル管理を行っています。

公式サイト:https://www.kk-sankyo.com/

株式会社共栄物流サービス(東京都大田区)

ECに特化した「通販物流サービス」と、BtoB・BtoCを問わず案件ベースの発送代行を担う「発送代行サービス」を展開する企業です。EC物流では入荷から出荷、在庫管理までの基幹業務をワンストップで管理。梱包仕様設計やキャンペーン対応など多様な付加価値サービスも提供しています。バックオフィス業務のBPOやシステム連携・開発にも対応。2000社以上の取引実績あり。

公式サイト:https://www.kyoei-butsuryu.com/

株式会社ダイワコーポレーション(東京都品川区)

創業70年を超える物流企業です。物流業務委託をはじめ、通販物流・発送代行、倉庫リーシング、物流コンサル、システム開発など様々な物流課題へのニーズをつかみ高品質の物流サービスを提供しています。EC物流では発送代行から受注処理・カスタマーサポート・システム連携まで柔軟に対応可能。出荷リードタイム短縮や配送コスト最適化の豊富な実績があります。

公式サイト:https://daiwacorporation.co.jp/

株式会社テスココンポ(埼玉県行田市)

EC物流代行やBtoB物流を手掛ける企業です。埼玉県下に多数の物流加工センターを保有し、北関東最大級の広域型流通加工センターを形成しています。発送代行・返品処理・在庫管理などを代行。タグ付け・シール貼り・袋入替・シュリンクなどの付帯作業や梱包用段ボール箱の印刷、商品の撮影・採寸にも対応しています。

公式サイト:https://www.tescompo.co.jp/

醍醐倉庫株式会社(東京都大田区)

中堅・中小企業向けの物流コスト削減・品質向上サポートや、EC通販の物流代行・販売代行を手掛ける企業です。入荷・在庫管理・ピッキング・流通加工・梱包・出荷・返品処理など多岐にわたるEC物流のバックヤード業務をワンストップで受託し、最大90%のノンコア業務削減の実績があります。各種システム連携にも対応。成果報酬型のEC代行販売サービス「売る倉庫」も展開。

公式サイト:https://daigo-wh.co.jp/

失敗しないEC物流代行会社の選定チェックポイント

EC物流代行はどの会社に任せても同じ結果が得られるわけではありません。業者の選定を誤ると、コスト増や品質低下、業務の非効率化といった新たな課題を生むリスクもあります。導入後に「こんなはずではなかった」と後悔する原因の多くは、契約前の確認不足です。
ここでは、実務の現場で特に重要となる5つのチェックポイントを、具体的な観点とともに解説します。

①料金体系は明確か?

多くのEC物流代行サービスでは、「1件当たり○○円」のように従量課金制が採用されており、また料金体系のシンプルさを強みとしている会社も少なくありません。
しかし実際のところ、物流の料金は入庫料・保管料・ピッキング料・梱包資材費・システム利用料など複数の要素で構成されています。そのため、サイト上で表示されている単価が本当に「それだけ」なのかは慎重に確認しておきましょう。思わぬ追加費用によって想定よりも月額コストが大きく膨らんでしまうかもしれません。

また、出荷量に応じて単価が変動するケースや、従量課金と月額固定費を併用しているケース、あるいはサイト上には料金を公開せず問い合わせを受けて見積を行う会社もあります。様々な料金体系がありますが、自社のECだとどの程度のコストがかかるかを事前にシミュレーションすることが重要です。
単価の安さだけにとらわれず、「総額が予測できるか」「想定外のコストが発生しないか」という視点で確認しておくと失敗を防ぎやすいでしょう。

②倉庫の立地と品質は十分か?

物流倉庫は単なる商品の保管場所ではなく、出荷品質とスピードを左右する重要な要素です。
まず倉庫の立地を確認しておきましょう。多くの物流代行サービスでは、自社倉庫や事業所、提携倉庫などの物流拠点の情報をWebサイトに掲載しています。
加えて重要なのが、倉庫内の運用品質です。具体的には「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」といった、いわゆる5Sが徹底されているかどうか。これが不十分な現場では、誤出荷や在庫差異、商品破損のリスクが高まります。中には倉庫見学を受け入れている企業もありますが、これは品質への自信の表れともいえます。

さらに、セキュリティ体制(入退室管理、防犯カメラ、在庫管理システムの権限設定など)も見逃せないポイントです。特に高額商品やブランド品を扱う場合は、保管環境のレベルが顧客信頼に直結しますので、事前に物流会社に問い合わせるなどすると良いでしょう。

③システム連携はスムーズか?

EC物流において、システム連携は要ともいえる重要な要素です。受注データの取り込み、在庫情報の同期、出荷後の追跡番号反映などが自動化されていないと、手作業が発生し、ミスや工数増大の原因になります。

多くのEC物流サービスでは、ECカートや関連サービスとの「API連携」を採用していますが、連携可能なサービスの種類は各社異なります。また、リアルタイムで在庫が各チャネルに反映されるのか、注文データは自動連携されるのかなど、具体的な仕様はサイトに掲載していない場合も多く、直接確認が必要です。
システム連携の不備は、単なる手間の問題にとどまらず、在庫ズレや売り越し、出荷遅延といった課題の要因ともなります。特に注意しておきましょう。

④サポート体制と柔軟な対応力

物流は日々のオペレーションの積み重ねであり、イレギュラー対応が避けられません。そのため、トラブル発生時にどのようなサポートが受けられるかは非常に重要です。
「専任担当がつくのか」「問い合わせへのレスポンスはどの程度か」「仕様変更やキャンペーン対応にどこまで柔軟に対応できるか」など、出来る限り事前に確認しておきましょう。各社公式サイトの「よくあるご質問(FAQ)」に説明されていることも多いです。

また、EC特有の施策(セット販売、ノベルティ同梱、ラッピングなど)にどこまで対応できるかも重要です。単なる「出荷代行」にとどまらず、ビジネスの成長を支えるパートナーになれるかどうかという視点で見極める必要があります。

⑤事業拡大に追随できるか?

最後に重要なのが、将来の成長に対応できるかという視点です。現在の出荷量に最適なだけでなく、事業が拡大した際にも無理なく対応できる体制かどうかを確認する必要があります。
具体的には、「繁忙期の出荷増に対応できるか」「取り扱いSKUが増えても運用できるか」「複数倉庫や越境対応が可能か」といった点が挙げられます。出荷能力の上限や波動対応力は、事業機会の損失を防ぐ上でも重要な指標です。

また、スケールに伴って料金体系がどのように変化するかも見逃せません。小規模では安価でも、出荷量が増えた途端に割高になるケースもあるため、成長フェーズごとのコスト構造まで見据えた判断が求められます。

物流アウトソーシングだけでは解決しない「ECシステム側の根深い課題」

ここまで、物流代行会社の選び方や体制構築について解説してきました。しかし実務の現場では、「良い物流会社に委託したのに、なぜか課題が解消しない」というケースが少なくありません。
その理由はシンプルです。多くの場合、問題の本質は物流そのものではなく、その手前にある「ECシステム(カート)」に起因しているからです。

物流は、あくまで受注データや在庫情報をもとに動きます。つまり、その上流にあるECシステムの設計や制約に問題があれば、どれだけ優れた物流パートナーを選んでも、現場での非効率やトラブルは解消されません。むしろ、システムの制約があることで、物流側に無理な運用を強いる構造になってしまうことすらあります。

ここでは、ECシステムに起因して発生する代表的な物流トラブルを3つの観点から解説します。

①在庫連携のタイムラグによる販売機会損失

EC物流において最も重要な要素の一つが「在庫の正確性」です。しかし利用しているECカートによっては、WMS(倉庫管理システム)との連携に制約があり、在庫情報の更新にタイムラグが生じるケースがあります。

例えば、APIの呼び出し回数制限やバッチ処理による更新仕様の場合、リアルタイムでの在庫引き当てができず、数分~数十分単位でズレが発生します。その結果、「在庫があるはずなのに売れない」「逆に売り越しが発生する」といった問題が起こります。
これは単なるシステム上の問題に見えて、実際には、販売機会の損失や顧客満足度の低下に直結する重大な課題です。どれだけ物流側で正確に在庫を管理していても、上流のシステムでズレが生じていれば、最終的なアウトプットは歪んでしまいます。

②複雑な販売方法(独自商流)に対応できない

EC事業が成長するにつれて、販売方法は次第に多様化していきます。例えば、BtoB向けの卸価格設定、顧客ごとに異なる価格体系、セット販売、ノベルティの同梱など、いわゆる「独自商流」が増えていきます。
しかし、多くのSaaS型ECカートは標準化された機能を前提としているため、こうした複雑な要件に対応しきれないことがあります。その結果、本来は自動化できるはずの処理ができなかったり、受注後に人手で加工するといった状況が発生します。

「特定条件の注文にだけチラシを同梱する」「セット商品の構成を出荷時に組み替える」などの複雑な処理がシステム上で表現できない場合、物流現場に指示書を渡して手作業で対応することになります。これはミスの温床になるだけでなく、作業負荷の増大や属人化を招き、これまで見てきた物流課題を再発させる要因にもなります。

③物流パートナー変更の足枷となるベンダーロックイン

もう一つ見逃せないのが「ベンダーロックイン」の問題です。これは、特定のECカートや物流サービスに強く依存したシステム構成になってしまい、簡単に他社へ乗り換えられなくなる状態を指します。

特定のカートと密接に結合した物流サービスを利用している場合、その連携仕様に最適化された運用が構築されてしまいます。一見すると効率的に見えますが、いざ「コストを見直したい」「別の物流会社に切り替えたい」となった際に、システム改修やデータ移行の負担が大きく、現実的に移行できないという事態に陥ります。
結果として、「本当はもっと良い選択肢があるのに、変えられない」という硬直した状態が続き、長期的にはコストや競争力の面で不利になる可能性があります。

真の最適解は「業務適応型EC基盤」による全体最適

EC物流の課題は、現場のオペレーションだけでなく、その手前にあるシステム設計とも密接に関係しています。にもかかわらず多くの現場では、対症療法的な改善策や外部業者への委託などの「部分最適」にとどまり、根本的な解決に至っていないケースが少なくありません。

その背景にあるのが「業務をシステムに合わせる」という発想です。
特にASPやSaaS型のECカートは、あらかじめ用意された機能・仕様の範囲内で運用することが前提となるため、「この仕様に合わせて業務のやり方を変えよう」「システムで自動化できない部分は手作業で補おう」といった妥協が積み重なりやすくなります。
一見効率的に見えても、その裏側ではアナログ作業や属人化が増え、結果として物流現場の負担やミスの温床になってしまう──こうした構造は、これまで挙げてきた課題とも深くつながっています。
本来あるべき姿はその逆、つまりシステムに業務を合わせるのではなく、「自社の業務(商流・物流)に合わせてシステムを作る」という発想です。
販売方法や物流フロー、顧客体験といった自社独自の強みを前提に、それを無理なく実現できる基盤を構築する。この「業務ファースト」の考え方こそが、部分最適ではなく全体最適を実現するための鍵となります。

その実現において大きな意味を持つのが、オープンソースという選択肢です。ソースコードが公開されているため、APIの制約に縛られずシステムの内部構造まで含めて自由にカスタマイズできます。WMSや外部サービスとのデータ連携や複雑な商流ロジックも自社の要件に合わせて柔軟に設計可能です。
さらに重要なのは、オープンソースで構築したシステムとデータ連携基盤を自社の資産として保有できる点です。特定のベンダーやサービスに依存せず、成長に合わせた拡張や改善、パートナー変更にも柔軟に対応できるようになります。

このように、企業固有のビジネスモデルや商習慣を切り捨てずに実装し、企業の資産として継続的に進化させられる「業務適応型EC基盤」こそが、これからのECに求められるシステムと言えます。

EC-CUBE:究極のカスタマイズ性を誇る業務適応型EC基盤

EC-CUBE公式サイト

前章で述べた通り、EC物流を含む事業全体を最適化するためには「業務にシステムを合わせる」という発想が不可欠です。
当社が開発・提供するEC-CUBEは、日本発のEC構築プラットフォームとして長年の実績を持ち、企業ごとの複雑な商流や業務フローに柔軟に対応できる「業務適応型」のコマース基盤です。ここでは、その強みを3つの観点から解説します。

①究極のカスタマイズ性であらゆるWMS・商流と連携可能

EC-CUBE最大の特徴は、ソースコードレベルでの自由なカスタマイズが可能である点です。一般的なSaaS型カートでは、APIや仕様の制約によりECで実現できることが限定されますが、EC-CUBEではシステムの内部構造にまで手を加えられます。これにより、例えば以下のような要件にも柔軟に対応可能です。

  • WMSとのリアルタイム在庫連携や引き当てロジックの最適化
  • BtoBとBtoCが混在する複雑な価格体系や受注フロー
  • セット販売や同梱物制御など、物流と密接に関わる商流設計

業務の意図と構造を理解し、企業の商流・業務フローを起点とした設計思想により「システムに業務を合わせる」のではなく、「業務にシステムを合わせる」ことが現実的に実現できる基盤なのです。これは、これまで物流現場で発生していた手作業や属人化の根本原因解消にもつながります。

②オープンソースによる完全なベンダーロックイン回避

EC-CUBEはオープンソースとして提供されており、ソースコードが公開されています。これにより、特定のベンダーやサービスに依存することなく、自社独自の商習慣や承認フローをデジタル資産として保有・運用できます。
一般的なクラウド型サービスでは、システム仕様やデータ構造がブラックボックス化されやすく「乗り換えたくても移行できない」というベンダーロックインのリスクが常に付きまといます。しかしEC-CUBEであれば、

  • データ構造やロジックを完全に把握・制御できる
  • 外部システムとの連携仕様を自由に設計できる
  • 物流パートナー変更や事業拡大にも柔軟に対応できる

といった形で、事業の成長に合わせて進化し続けられる基盤を構築できます。
これは単なるシステム選定ではなく、将来的な経営の自由度を確保するという意味でも大きな価値を持ちます。

③機能要件とトータルコストの最適解

「カスタマイズ性が高い=コストが高い」と思われがちですが、EC-CUBEはそのバランスにも優れています。オープンソースであるためライセンス費用が不要で、必要な機能に応じて開発投資をコントロールできる点が特徴です。
不要な機能にコストを払う必要がなく必要な機能に絞って投資でき、さらに事業成長に応じて段階的に拡張できるため、「機能要件」と「コスト」のバランスを自社主導で最適化できます。
さらに、パートナー企業による豊富な開発・導入支援体制やプラグインによる機能拡張など、エコシステムも充実しており、フルスクラッチ構築のようにゼロから全てを作り込むコストや工数が必要ない点も現実的なメリットといえます。

EC-CUBEを活用した物流・システム連携の成功事例

「業務適応型EC基盤」による全体最適は、決して理想論ではなく、すでに多くの企業で実践されています。重要なのは、自社の商流や物流特性に合わせてシステムを設計し、EC・基幹・物流を一体として連携させることです。
ここでは、実際にEC-CUBEを活用し、物流とシステムの連携によって課題を解決した企業事例を3つご紹介します。それぞれの取り組みから、自社に応用できるヒントを見つけてください。

店舗在庫と連携した「店舗受取サービス」で顧客体験を向上(株式会社崎陽軒様)

「シウマイ弁当」で知られる株式会社崎陽軒様は、ECサイト上で店舗受取予約サービスを実現しています。
商品の特性上、在庫を持たず製造数に制約があるため、商品ごと・店舗ごとに受取可能な時間帯や上限数を細かく制御できる仕組みを構築しました。これにより、ユーザーは受取可能な店舗や時間帯を確認しながらスムーズに予約でき、店舗側も無理のない運用が可能に。ECと店舗オペレーションを連動させることで、顧客体験の向上と業務効率化を両立しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

独自の定期購入・ポイントシステムと配送を最適化(株式会社ドトールコーヒー様)

全国に1,200店舗以上を展開するコーヒーチェーン・ドトールコーヒー様は、ECサイトにおいて定期購入や独自のポイントサービスを組み合わせた販売モデルを構築しています。通常購入と定期購入が混在する中で、それぞれに応じた受注・配送フローを最適化し、継続的な購買体験を実現しました。
また、会員情報やポイントの管理を含めたシステム連携により、オンラインと顧客接点をつなぎながら、スムーズな運用を実現。ECならではの販売施策と物流を一体で設計することで、利便性と運用効率の両立を図っています。
詳しくはこちらをご覧ください。

BtoB ECと基幹システム・倉庫データを自動連携(オフィスコム株式会社様)

オフィス家具のECサイトを運営するオフィスコム様は、BtoB取引に対応したEC基盤を構築し、基幹システムや倉庫データとの連携を実現しています。法人顧客ごとの価格や取引条件といった複雑な商流に対応しながら、受注から出荷までの情報を一元管理することで、業務全体の効率化を図りました。
また、在庫や受注情報をリアルタイムに近い形で連携することで、正確な出荷オペレーションを実現。ECとバックオフィス、物流がシームレスにつながる仕組みにより、BtoB特有の要件に対応しつつ、安定した運用と顧客満足度の向上を両立しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

まとめ

今回は「EC物流」について、様々な角度から解説してきました。
EC事業における物流は、単なる出荷や在庫管理といったバックヤード業務ではなく、顧客満足度や利益率に直結する「経営戦略」そのものです。配送スピードや梱包品質、在庫の正確性などは全て顧客体験の一部であり、他社との差別化を生む重要な競争力となります。

そのため物流業務を自社で行うのか、物流代行会社に委託するのか、その場合はどの会社に任せるのか、といった選択も大切ですが、より重要なのは「ECシステムとの連携柔軟性」です。どれだけ優れた物流パートナーを選んでも、システム側に制約があれば業務は最適化されず、結果として非効率や機会損失を招いてしまいます。

自社独自の商流や物流フローを100%実現し、EC・基幹・物流を一体で最適化するためには、「業務にシステムを合わせる」という発想が不可欠です。その実現手段として、自由度の高いカスタマイズと柔軟なデータ連携を可能にするEC-CUBEは、非常に有力な選択肢といえるでしょう。
物流とシステムを切り分けず、全体最適の視点で再設計することが、これからのEC事業の成長を支える鍵となります。

監修

株式会社イーシーキューブ

国内No.1シェアを誇るEC構築オープンソース「EC-CUBE」の開発元企業です。親会社の株式会社イルグルム(東証スタンダード市場上場)とも連携し、戦略立案から構築・運用・マーケティングまでワンストップのEC支援を行っています。これまで数多くのEC構築・改善を手がけてきた知見を活かし、実務に役立つノウハウや導入事例などを分かりやすく解説・発信しています。「ECサイトをどう作ればいいのか分からない」「既存サイトをもっと強化したい」「ECサイトの運営について詳しく知りたい」…そんなお悩みをお持ちの方々に、少しでもヒントとなる情報をご提供できれば幸いです。
※ 独立行政法人情報処理推進機構「第3回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査」による

#ECの知識

複雑な要件も100%叶える。
ベンダー依存を脱却し、自社専用EC基盤を。

他の記事もご覧ください

記事一覧に戻る

EC-CUBE公式アドバイザー
ご相談窓口

  • 他社のASPやパッケージとの違いを知りたい
  • BtoCのサイトにBtoB機能を追加したい
  • 何から手をつければよいかわからない
  • 自社にマッチした制作会社を探したい
  • サイト制作だけでなく運営もサポートしてほしい

新規構築・リニューアル・取引先向けのWeb受発注システム(BtoB)や事業の拡大など、
今抱えている課題を解決する最適な業者探しを、アドバイザーがお手伝いします。