海外向けネットショップ開業前に注意すべき3つのポイント

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海外の人にも商品を売りたい

仕事柄、海外向けネットショップ開業のご相談を受ける事が多々あります。

しかし、実際に海外向けネットショップの開業を開始される方は多くありません。
また仮に、開業しても上手く行かないネットショップも多いのでは?との、感覚を持っています。

そこで、このページでは海外向けネットショップの意外な課題をまとめながら、実際に海外向けネットショップ開業前の注意点を考えていきたいと思います。

なお、本ページに関しては、以下が前提となっておりますので、ご注意ください。

当資料で活用する数値データは 平成23年度電子商取引に関する市場調査(経済産業省)を活用しています。
2013年4月時点の検討なので、現時点との相違はあります。

1.海外向けのネットショップを行うより国内向けを行った方が圧倒的に効率がいい

海外通販市場

誤解を恐れずに言いますと・・・
海外向けのネットショップの相談はお受けしましたが構築まで至らない方や、構築してもうまくいかない方の大多数がネットショップを行ったことが無い運営者様が多いです。

「日本の商品はいいから、海外の人も買うだろう・・・」という安直な考えをされている方は、上図の数値をまずは確認された上で、検討を進める方がいいと思います。

日本国内でも10兆円で、2020年には20兆円になる急成長市場なんです。まずは、ここで運用して、運用ノウハウを積むべきだと考えています。

ちなみにですが、データから素直に考えるなら英語圏ではなく、中国語圏の方が成長市場なんですね。
中国はいろいろありそうなので、ややこしそうですが・・・

2.海外だろうが、国内だろうが、ネットショップで購入する顧客の考え方は変わらない

海外でどんな商品が上記データからも「日本の商品はいいから、海外の人も買うだろう・・・」という考えで購入する人は少なそうなですね。
ポイント3でも説明しますが、ターゲット地域で既に認知のある商品でないと、売れるまでの労力は掛かりそうです。

購入する理由も

  • 求めているブランドが国内で販売していない
  • 国内で買うより品質がいい
  • 国内で買うより安い

などなので、これって国内も同じ傾向ですよね。

データでは、海外だろうが、国内だろうが、ネットショップで購入する顧客の考え方が変わらないことを示しています。
自社の商品が、海外向けネットショップに適合しているのか客観的に考えましょう。

例えば、家電製品は日本に旅行に来てまとめ買いする観光客がいるくらいですし、化粧品はアジア圏へのマーケティングもどんどんやっていて、普通にリアルで購入する人も多く、日本クオリティーに対しる信頼感も高いから成功するのだと思います。

また、「日本人が運営しているサイトだから購入する」と考えている人はいないと思います。
海外であれば、日本でネットショップで買い物する私たちより、越境ECで購入するのは当たり前の行為なんだと感じます。

3.海外向けのネットショップは国内向けと比べコストがかかる

国内との違い集客施策にコストがかかる

中国や米国はテレビ広告が上位を占めています。
これは、日本との圧倒的な違いだなと感じます。

文化的な側面 : 他人の意見に影響を受けやすい島国的な文化
識字率の違い : 文章やイメージの読解能力が他国よりもある

グローバル企業ほどプロモーションもロゴやパッケージ押ししてくるのは、「ブランディング=信頼性を高めていく事」が効率的だと考えているんだと思います。

「日本の商品はいいから、海外の人も買うだろう・・・」と考えている人で、世界での認識が低い商品を扱っている場合は、自分たちでブランディングを行わないといけないことを考えてみてください。

海外のお客様はアクティブ(積極的)

日本人はネットショップに対してあまり要望を伝えないですが、海外のお客様は価格交渉も行ってくることを理解しておきましょう。
むしろ海外なら、意志を伝える(交渉)ことは当り前なんだと思います。
Ebayなどは、お客様が問合せ管理する掲示板の様な機能も当り前についています。
ここにも、ネットショップや商売のスタンスの違いを感じます。

私たちのお客様に聞いた所、海外から電話もバンバンかかってくるのとのこと・・・
最低限、外国語対応できないと、海外向けネットショップの運営はできそうにありませんね。

運営面での違い送料が国内と比べて非常にかかる

重量や地域によって料金がかなり変わってきます。
料金調整に対してのシステム側の対応も検討しないといけません。

後、ここでも見落としがちなのが前述しました「海外のお客様はアクティブ(積極的)」という事です。
つまり、返品への対応費用なども、運営予算に含ませておかないといけない事が考えられます。

海外向けネットショップ開業前に注意すべき3つのポイントのまとめ

海外向けネットショップ開業前には、最低、以下の3点は理解しておきましょう。

  1. 海外ECサイトの運営実現には国内向けより時間が掛ることを意識しておく方がよい。
  2. 海外の消費者は、日本の消費者よりもアクティブ。国内の消費者への対応よりコストが掛ると考えておくべき。
  3. 国内の消費者はブランド認知が無くとも購入することはあるが 海外の消費者はブランド認知が前提の傾向が高い。

若干・・・「海外向けネットショップの構築は考えないようにしましょう」の誘導に繋がる文章になってしまいましたが、海外向けネットショップ開業するためには、一度、客観的に考えて、ベストな選択を行って頂きたいために書いてみました。

最後に、前向きな提案でしめたいと思います。

小資本で、低リスクで、海外向けネットショップをはじめるとすれば

私なら・・・というスタンスですが、以下条件にマッチする商品を扱うのは如何でしょうか?

エアメールで送れる商品

国内でもメール便で送っているような商品の場合、国際郵便で送っても結構安いのは狙いです。 小さなアクセサリーや雑誌、カードなどはこれにあたります。

海外と国内での価格ギャップがある商品

カメラや化粧品は、海外よりも国内の方が安い商品もあります。

世界中にではなく、どこか1地域をターゲットにする

アパレルなどであれば体型の違いがあります。
世界には、米国サイズではなく、日本人の体型が、その国の標準体型の国もあります。

例えば、中東などは、体型が、日本人に近いと聞いたことがあります。
上記条件の国では、欲しいブランドのサイズが足りない、、、などの課題を抱えている地域もあるかもしれません。

ライタープロフィール

山本 稔
山本 稔株式会社アラタナ
株式会社アラタナ 取締役
山本 稔(やまもと みのる)

1978年(昭和53年)2月5日
2008年 リクルートにて営業に従事。
リクルート在籍時代には通期MVPを受賞するなど営業実績を残す
2010年 株式会社アラタナに入社。取締役就任。

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