EC-CUBE 制作会社の選び方(2-1)・制作会社に依頼する際にやっておいた方がよい10のコト(前半)

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みなさんこんにちわ&こんばんわ!

EC-CUBE エバンジェリスト河野です。

前回から半年も空いてしまいました。いろいろ体調に難がありまして、なんとかして復活してまいりました(笑)引き続きブログ書いていきますので宜しくお願いします!

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さて第一回目第二部は、「制作会社に依頼する際にやっておいた方がよい10のコト(前半)」です。

EC-CUBE には EC-CUBEインテグレートパートナー制度というものがありますが、インテグレートパートナーではないけれどもEC-CUBEを使ってECサイト制作ができる制作会社さんも数多くいらっしゃいます。

どちらに依頼する際にしても、実際には何社かにお話を聞かれたり、相見積もりを取られたりされると思います。その際に、目的を達成できるECサイトをしっかりと作り上げ、妥当なコストかつ、最短での納期を実現し、気持ちよくプロジェクトがスタートできる為の事前準備があります。今回はその事前準備をご紹介させていただきます。

(ちなみにECサイトは作って終わり!ではなく、最も重要なのはオープン後なので、お互いの信頼関係が深い方が後々良いのです!また、お互いの信頼関係があればより低コストかつクオリティのの高いサイトの実現が期待できます。)

 

1.   制作費はどうやって決まっているのか知っておく。

何社か見積もりをとってみると、結構値段が違う事がわかります。でもコレにはいくつかの大きな理由があります。

・ある程度の余裕を見ているかどうか

サイトを作る上で、当初の仕様や要件よりも増える事は良くある事です。もちろん最初に完全な形で決められればベストですが、ECサイトとなると一筋縄ではいかないもの。経験のある制作会社はそのあたりをある程度見越して、余裕を持った見積もりを作ります。同じ要件なのに制作金額に大きな隔たりがあった場合、それぞれにどの程度の余裕をもっているかは確認するとより安心です。

 

・仕様をゼロから決めるのか、提案仕様を受け入れるのか

ゼロから作るカスタマイズはテストや仕様決めに相当な時間がかかり、かつバグも発生しやすくなるため、テストの工数等も増えてしまい、必然的に開発費があがります。逆に既に過去作られた実績があるカスタマイズであれば、大きな仕様変更がなければ安価に高品質な状態で提供が可能になることもあります。

必要な機能が過去に存在した同じ様なカスタマイズで代用できるのであれば、そのまま採用してしまう事でコストを抑える事ができます。もし同じ内容のカスタマイズが他社と比べて比較的安価な提案だった場合、その事を確認してもらう事で安さの妥当性が得られます。(逆に細かい仕様指示はできない可能性がある事も考慮しなければなりません。)

 

・制作完了及び納品後のサポート体制

複数人のエンジニアを抱えている企業の場合、万が一担当エンジニアさんが体調不良になられたり、なにかしらの理由で対応できなくなった場合に別のエンジニアさんが引き続き作業を行う頃ができます(もちろん契約上そうではないパターンもありますが)。また、サポート体制がしっかりしている制作会社さんの場合、納品後の仕様の質問等に対しても素早く回答してくれる体制がつくられています。しかし、その安心の分、開発コストにインクルードされる事になります。

逆にフリーランスの方や少人数の会社さんの場合は大きな会社と比べると安価で非常にフットワークが軽く、うまくかみ合えば素早くどんどん開発を進めてくれますが、もしその方がなんらかの理由で業務を行えなくなってしまった場合にリスクとなります。また、稀にフリーランスの方で超絶優秀すぎる故にその後だれも弄れないソースコードになってしまう。。的な事もあったりします。

ですので、依頼される際には、どういったスタイルの納品があうのか、また将来的な運用スタイルを想定した上でコストを鑑みる必要があります。それによって必要コストが大きく変わってきます。大きな会社さん、小さな会社さん、またフリーランスさん、それぞれに得意・不得意な点がありますので、それぞれの特徴を良く理解し、依頼する事で余計なコストや不安を取り除く事ができます。

 

2. 参考にしたい実績・事例紹介を探す

制作会社とひとまとめに言っても、千差万別。得意不得意は大きく分かれます。

まずは自分たちの作りたいECサイトにもっとも近い実績をもった制作会社さんの話を聞いてみるのが近道です。

制作実績件数だけでは無く、自分たちの作りたいECサイトに近いECサイトを作っている会社さんを選ぶことは必要不可欠です。

参考:ECサイト構築・デザイン制作事例一覧
http://www.ec-cube.net/product/cases/backnumber.php 

3.絶対に必要なものをまとめておく

良くある形として、やりたい事をめいっぱい書いてそれを希望要件として出す形があります。実はコレ、非常に危険です。

依頼する側としては簡単に見える機能も、開発側にとっては実は非常に複雑だったり精査に時間がかかったりする機能が多々あります。そのため、見積もりすを依頼した際に、制作会社によって大きな隔たりができ、結果的に見積もりの比較がしづらくなります。

まずは絶対に必要不可欠なものに絞り、その内容で何社かに見積もり依頼を出し、何社かをピックアップした後、残った数社に細かな見積もりを依頼した方がより正確な見積もりが期待できます。

 

4.やりたい事がある場合はしっかりと仕様をつくる!おまかせでもOKの場合はその旨を記載しておく

ECサイトを作るにあたって、新しいアイデアや絶対にやりたい事がある場合、まずは具体的に資料にまとめましょう。その際に細かい要望を全部伝えたい場合は、その内容が分かる資料をしっかりと作る事で、制作会社側もすばやい対応と正確な見積もりが可能となります。もし漠然としたイメージだけで、細かい部分まで作れない!という場合は、思い切って過去に同じ様な事をやった事があるか聞いてみましょう。過去に同じ様な事をやった事がある制作会社であれば、正確な見積もりが期待できますし、逆に提案してもらう事でコストを抑える事ができます。おまかせでOKな場合はその旨も記載しましょう。(その際に提案された内容の精査はわすれずに!)

実は制作会社にとって仕様決めは非常に大変です。あまりに仕様が曖昧だと、見積もりできない!という事にもなりかねません。

正確なイメージがあれば、ぐっと費用と納期の圧縮ができる可能性があります。

 

5. 担当者を見極める

もしあなたがECサイト構築のスペシャリストで、技術的な事もすべて理解している、という事であればこの項目は呼び飛ばしても問題ありません。

ただ、実際には多くの方がECサイト構築はあまり経験がなく、あくまで運営だけをされてきた、という方がほとんどだと思います。

そういった場合、一番重要な要素がこの「担当者」です。

企業によって「営業」さんだったり「ディレクター」さんだったり、エンジニアさん直の場合もあり、またダイレクトに「担当」、と呼ばれる方が担当者になる形もあります。
この「担当者」が実際の制作開始後の「パートナー」と言える存在となります。

その方が信頼できそうか、うまいことやれそうか、というのは非常に重要です。なぜなら、分からない事はその方に頼るほかないからです。

そういった意味で、担当者が信頼できる人かどうか見極められる準備をしておくべきでしょう。

 

6. 情報キャッチボールの準備をする

ECサイトの制作、というのは丸投げは絶対できません。

依頼主が依頼主の業務を一番わかっています。制作会社はその内容をヒアリングした上で実際の業務内容を如何に効率よくECサイト上で実現するかを設計するしかないのです。

つまり双方の信頼とコミュニケーション、情報のキャッチボールがすべて。ECサイト制作に関する知識がなくても、自社はどのような会社なのか、競合にはどんな会社があるのか、ターゲットはどこなのかなど、依頼する際に可能な範囲で情報をまとめて開示できるようにしておく事が重要です。その際には秘密保持契約書の締結は忘れずに!

 

なんだか長くなってしまったのでまたここで分割(笑)

次回は第一回第二部その二、EC-CUBE 制作会社の選び方(2-2)・制作会社に依頼する際にやっておいた方がよい10のコト(後半)」をお届け致します!

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